海外との契約と送金
4年前から海外製のITサポートツールを利用しています。2013年当時の記事ですが、以下に当社事例があります。
「Kaseyaを活用してITサポートとデジタルサイネージの管理を効率化」 http://news.mynavi.jp/series/Kaseya/015/index.html
この製品の日本法人が昨年の3月に無くなり、契約や支払いは、アジア、パシフィック管轄ということで、オーストラリアで管理されるようになりました。3月末までは国内の銀行に支払いをしていましたが、4月からはUSドルで送金となっています。突然製品が使用できなくなると困るので、契約がきちんと引き継がれているかどうか心配でしたが、無事現在も利用できています。
契約が10月から1年単位の契約なので、10月に契約の更新がありましたが、更新に伴う支払い関係が複雑で(事情が複雑なだけですが)、ようやく折り合いが付きました。
何が複雑かというと、、、
昨年3月までは日本円で、4月からUSドル支払いですが、なぜか4月時点で支払いが282ドル足りないと言っています。理由を尋ねると為替の調整の結果だと主張しています。日本法人とどういう引継ぎをしたのでしょうか。
また、当社の支払いは利用月と支払い月が3ヶ月ずれています。これを調整したい、つまり、利用月と支払い月を一緒にしたいという相談もありました。当社にしてみれば、一時的に支払いが多くなるということです。しかし、請求は3ヶ月分ではないので、ディスカウントしているのかもしれません。
これらの交渉を英文メールでやるのですが、どうも微妙なニュアンスがよく分からないし伝わりません。そして、InvoiceやStatementなどのドキュメントをやたら送ってくるので混乱します。
そして、契約更新の際にはこれらの内容を踏まえた見積もりを営業から送ってくるわけです。理由がよくわからないので、ポツポツとやりとりをして、3ヶ月かけてはっきりしたのが上記の内容でした。これらの説明をしてくれたのは営業ではなく経理部門ですが。
為替の調整などは、日本法人を閉じたのはこっちには関係ないんだから、と言いたくもなりますが、新しい契約は25%ディスカウントになっていて、契約更新の際の金額調整もディスカウントしてくれているようなので、一定の誠意も感じられました。まぁいいかと、これで良しとしました。
契約も5年目ですが、5年間継続利用している顧客は信頼があるのだと思います。しかも、基本的には売り切りの製品なのですが、ずっとクラウドの契約で利用していますから、ベンダーにしてみればいいお客さんではないでしょうか(変わり者と思われているかも)。
契約を続けているのは、理由があります。製品自体が使い物にならなければ意味がありませんから、製品自体がいいということが第一です(本当に重宝しています)が、いつかは、形態はともかく、この製品の日本での取り扱い元となりたいと思っています。よってお互いの信頼も必要です。ですから、日本法人が無くなったというのはよいこともでもあるわけです。
そのためには英語ももっとできなくてはいけませんが、中学生レベルの英語では全然不足です。製品の正確も一般向けではありませんので販売も難しいかもしれません。
日本ではうまくいかなかったということは事実なので(社長が2回代わりました)、ユーザーも少ないと思います。今度、日本でのユーザーがどのくらいいるのか聞いてみようと思います。アクティブなユーザーは当社だけかもしれませんね。
人が聞いたら馬鹿馬鹿しいことでも、やりたいことがあると言うことはいいことですね。いや、人が見向きもしないことの方がいいですね。ビジネスには「変わり者」になることも大事です。
では。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
自分的にはAI元年
長い休みはITのビジネス利用者は少ないのでトラブルも少なく、仮にあったとしても「休みでよかった」という状況なので、完全に休むというのは難しくてもリラックスできるよい機会です。
それでも、一方的に対応しなければならないことは起きるものです。外資企業のM&Aに伴うメールの統合の諸々、退職社員の対応、クラウドサーバーの容量警告、と、システムは年中無休です。
年末年始の何万人という初詣客を輸送する交通機関や、安心して家庭で一時を過ごせる電力サービスなどを支える人や企業に、料金を支払うという以上の感謝をすることも大事かなと思います。
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さて、昨年にiPhone6sを購入したのですが、年末に初めて「Siri」の存在をテレビで知りました(テレビというところが突っ込まれそうです、それも家人から教えてもらいました、汗)。
今さらかも知れませんが、私の周りにもiPhoneユーザーたくさんいますが、今までリアルに見聞きしたことはないです。初めて見る人はほとんどが「面白い!」と言います。
「Siri」はiPhoneでの音声入力機能とサービスのことですが、Androidでこれに相当するのは「OK Google」です。ドコモスマホのコンシェルジュなども同様のサービスです。
「Siri」の特徴は、音声で小芝居をする点です。音声入力で結果をウェブや地図で表示するという点は共通していますが、「Siri」以外のサービスは音声入力はできても、音声で何かを返すということはありません(あるかもしれませんが見つけられなかったです)。
この「Siri」の音声での応対がとても面白いのです。ちょっとウィットなところもあって、なかなかのセンスです。はじめてiPhoneでよいと思った機能です。
「Hey Siri」と話しかけると「何か御用でしょうか?」とちょっと怪しげなイントネーションで答えるのは本当に面白いです。また、質問に対して少しピント外れな受け答えや、意地悪な質問にウィットをもって返すなど、少し前のSF映画のようでもあります。
ウェブで「Siri」や「OK Google」で検索すると違いや、どちらが正確かという比較の記事がたくさん見つかります。しかし、この音声で応対するというのは、検索結果が正確かどうかということは超越した面白いサービスです。特に用はないが話しかけたりしたくなります。
今は簡単な受け答えしかできませんが、もっと本格的にやればそれなりに会話が成立するでしょう。一人暮らしが増えている今、特に高齢者にはよい話相手になると思います。データベースはクラウド化できますから、十分可能性があります。
また、「Siri」がいいと思うのは、無機質な端末という点です。ソフトバンクが販売している「Pepper」というロボットがあります。また、人間に本物そっくりに似せたサイボーグのようなロボットもありますが、個人的にはあまり人には似せない方がよいのではないかと思います。もちろん、それが適している場面もあると思いますので一概には言えませんが。
また、AI英会話というのもあります。https://chat-robot.weblio.jp/
英会話のサービスを受けると費用がかかるので、そんなの機械でできないだろうかと思って検索したらありました。これでも初歩の練習では十分です。逆に、これをクリアしたらリアルな英会話とした方がお互いのためだと思います。
ちなみに、英会話と言うのは半分は会話力なので、いくら英語ができても英会話が上手にできるわけではありません。このサイトの前でやってみようと思っても、さて、何を話したらいいのか、となります。母国語での会話力を身に着けることも大変重要です。
ついでですが、留守番電話サービスで以下のようなサービスもあります。
「留守電メッセージが文字で届く、国内初の留守番電話サービス」https://www.transrec.net/
当社とドメインが同じなので悔しいですが、これはいいサービスですね。当社もIP電話関係のサービスやシステム構築を少しやっていますので、このサービスのテキスト化なしのサービスを自作しました。事業化できるかなと思って類似サービスを探したらありました。同じことを考える人はいるものですね。これが100件までは月額300円ですから、作るより使った方が安いです。
また、300円という価格は競合として作ろうという気をなくさせる値段です。300円以上だと使う人も多くはないでしょう。世の中300円が多いのも理解できます。
さて、このようなAIサービスを眺めてみると、確実に人がやる仕事は減っていきます。自動化が本当にいいのかどうか、考えさせられますが、産業革命以降のこの流れは変えることはできないでしょう。起業ビジネスとしては、しばらくはアプリとコンテンツとそれを支えるITが主流だと思われます(もちろん衣食住関連は王道です)。行きつく先はどんなところなのでしょうか。
本年もよろしくお願い致します。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。