フレッツ光コラボ

通信関係の仕事をしていると、東西NTTとのやりとりは定番です。

NTT関係の顧客案件の手続きは116ではなく、NTTのビジネスコンタクトセンターとやり取りをします。

どちらかというと業者向けの窓口ですが、とてもよく対応してもらえます。こちらも要領はわかっているので、お互いに「話が早い」からだとは思いますが。

私は、回線とプロバイダーはなるべく別々に契約するように提案します。

インターネット接続には回線サービスとプロバイダーサービスが必要ですが、これをセットで提供するサービスがあります。

代表的なものは USEN がそうです。最近では Nuro もそうです。

NTTのフレッツ光は、回線とプロバイダーが別々のサービスが基本です。これは東西NTTがサービスを独占しないように、NTTは回線だけ提供可能として、回線とは別にプロバイダーを選択できるようにしたためでしょう。

ここ数年、フレッツ光コラボレーションいう制度が広がっています。

これは、プロバイダー事業者などNTT本体以外がプロバイダーサービスと回線(フレッツ光)をセットで提供するフレッツの販売形態です。

回線はNTTが独占状態だったので、それを解消するためにできたのだと思います。ひかり電話も対象となります。契約、サポート、料金回収など一切をプロバイダー事業者が行います。

ドコモ光、AU光、プラチナ光、i Smartひかり、などなど、それぞれ名前を付けて販売していますが、みなフレッツ光コラボです。

このフレッツ光コラボですが、結構問題があると思います。私が何社か対応してにて共通的に感じたことは以下です。

  • 料金が安いという触れ込みですが、当社が切り替えた時は1割安くなるかどうか(嘘ではないが)
  • 回線とセットなので、プロバイダーの変更ができない(普通の人は関係ないかな?)
  • サポート担当がサービスに熟知していない。
  • NTT契約からコラボに切り替えた後は、NTT直契約に戻せない→大変問題だと思う!
    (コラボ切り替え時にそういうことを言わないのが問題、対応が悪いのが分かっているので、まるでNTTに契約を戻されるのを阻止しているような感じです、個人の勝手な想定です。)

などなど。

今日もNTTのビジネスコンタクトセンターさんと大変気持ちよくお仕事ができたので、かえって印象が強いコラボを思い出しました。

では。


DNSを移転

こんにちは。

前回の記事で仮想サーバーのDISK障害を書きましたが、そのサーバーでホストしている仮想マシンの中にDNSサーバーが含まれていました。なぜか、その仮想マシンはホストマシンのDISKに障害があるにも関わらず、停止することもなく現在も動作しています。これはこれで面白いですが、早くDNSサーバーを移転しないと痛い目にあいます。

以前にもDNSサーバーが停止したことがあり、その時の顛末は以下です。
『続けるべきか、やめるべきか』

今時はドメイン管理事業者のDNSを使うのが手っ取り早いのですが、10ほどあるゾーンをGUIを使ってチマチマ移行するには時間がかかりますので、オーソドックスにLinuxで構築してゾーンをまとめてコピーすることにします。ではどのサーバーを使うか。DNSはダウンすると影響が大きいので、自社サーバーではなくOCNのクラウドエヌを利用することにしました。

プランは一番小さいプランで 1CPU、0.5GBメモリ、15GBルートディスク+40GB増設、CentOS6.5で、料金は月額918円です。桁が一桁間違いではないかと思ってしまいますが、このくらいだと抵抗がありません。

すぐ使えて、やり直しが容易なので、やはり使い勝手がいいです。0.5GBのメモリというのがすごいですが、DNS動かすだけなら問題ないと思います。

DNSサーバーの移転なので、CentOSにBINDをインストールしてコンフィグとゾーンをコピーするだけですが、DNSのインストールなどは何回もやらないので、忘れていたり勘違いしたり。これがなんだかんだで1日仕事です。

特に紛らわしいのはchrootで、実際のインストールディレクトリとBIND上でのディレクトリが微妙に違うので混乱します。また、BINDもバージョンが上がって、chrootの関係で何をして、何をしなくていいのかよくわらからず、えらい時間がかかってしました。

最終的になんでうまく行ったのかよくわからないが(たぶんゾーンファイルのパスを勘違いしていただけだと思いますが)、無事移行ができました。最後にDNS上のDNSサーバー自体のIPアドレスの変更、セカンダリーDNSの転送とMasterの設定変更、ドメイン管理事業者のDNSサーバーの登録変更を実施して完了です。

DNSはしくみも複雑で関係する箇所が多いので、1日でできるのは相当知識と経験がないと難しいと思います(自画自賛!?)。

では。


RAID1かRAID5か

こんにちは。

今日で7月も終わりです。早いものです。

昨夜、業務で使っている仮想サーバーのRAIDが崩壊寸前という恐ろしいことが判明しました。そのサーバーで稼働させている仮想マシンの一つが2日前からサービス出来ていないため、異常がわかりました。

いくつかある仮想マシンのうちの一番常用な仮想マシンを通常起動するとブルースクリーンになり、セーフモードでなんとか動かせる状態です。

急いで仮想マシンを停止させて仮想ディスクのバックアップを取ろうと思いますが、Dドライブとして割り当てている仮想ディスクはコピーできましたが、Cドライブとして割り当てている仮想ディスクはコピーができません。ホストマシンのディスクに異常があって、部分的にアクセスできないようです。

Cドライブとして割り当てている仮想ディスクは数カ月前からバックアップに失敗していたようです。

そこで仮想マシンをセーフモードで起動して、仮想マシンの中でCドライブからDドライブにバックアップを取って、Dドライブの仮想ディスクのバックアップを他のサーバーに取りました。

バックアップが終わった頃、ついにその仮想マシンは起動できなくなりました。危ないところでした。

気がつくと、6台動いていた仮想マシンのうち、4台が停止してしまい、2台が動作中というおかしな現象になりました。停止した1台を起動しようとすると「ファイルがありません」 というようなエラーになります。どうやらディスクの不良箇所が広がったようです。面白いのは、2台の仮想マシンは何の問題もなく動き続けていることです。おそらく、リソースがディスクの正常な箇所にあるか、キャッシュで動いているのかも知れません。

ホストマシンの構成はCドライブがRAID1、DドライブがRAID5です。仮想マシンのリソースはDドライブに格納されているので、おそらくRAID5を構成する1つのディスクに異常があるのでしょう。

心情的にはここでホストマシンを再起動したくなりますが、そんな事をしたらDドライブは一巻の終わりです。ここはだましだまし使って、2,3日のうちに機能を他のマシンに移行します。

実は、ここで一つ厄介なことがありました。6個の仮想マシンのうちの1つはメールサーバーなのですが、このメールサーバーを使って毎朝5時にメルマガを配信する方がおられます。サーバーが使えなくなったのが23時過ぎですから、その夜のうちになんとか代替機を用意しなければなりません。それ自体は特別難しいこともありませんが、送信側のPCの設定を少し変更する必要がありました。代替サーバー自体は午前3時にはできあがって横になりましたが、朝の5時に連絡があってリモートでPCの設定を変更して約1時間遅れで無事メルマガを配信することができました。やれやれです。

さて、最後に記事のタイトルのRAID1かRAID5かということですが、サーバーのストレージの冗長性を確保するにはどちらがいいかということです。今どきは、高速なSSDでも数TBの容量がありますから、数十TBなどが必要でなければRAID1が簡単でいいのではないかと思います。

今ほどディスクの容量が大きくなく、またSSDも無いような頃は、いかに高速で大きなストレージを安全に確保するか、というのが課題でした。そのために、複数のディスクを束ねて使うRAID5が有効でしたが、現在はSSDでも数TBでありますから、RAID1でミラーリングをするのが簡単でいいのではないかと思います。

今回のサーバーもRAID5ですが、障害時には再構築をうまくやらないとデータすべてが無くなってしまいす。その点、RAID1は複製ミラーリングですから、取り外してディスク単体でも利用可能です。ミラーリングは速度が問題なのですが、SSDを使えばそれも問題がありません。最近はサーバーやNASでもSSDは当たりまえの選択肢の一つです。やはりシンプルが1番ですね。

更に大事なことは、いかに異常を早く知るかということです。今回のトラブルも、考えてみれば数ヶ月からサーバーの動作がやけに遅いなと思ったことがありました。ディスクに異常があるかもしれないとは思いながらも、データセンターに設置しているサーバーなので目視で確認することができません。

RAIDは、構成しているディスクの一つに異常があってもそのまま利用し続けることができますので、トラブルを抱えたままサーバーを使用し続けて、いきなりダウン、ということがよくあります。今回もそれに近い状況です。しくみだけではなく、運用体制も重要です。そして、日頃のバックアップが重要であることは言うまでもありませんね。

では。


Skype for businessが終了

こんにちは。

今日は京都に出張でしたが、いやぁ、暑かったです、京都は。

7月20日頃だったでしょうか。
顧客から、Office365のSkype for business が使えないという連絡が入りました。

数日後に訪問して確認すると、確かにログインはできるがオンラインになりません。調査していると、なんと全員が同じ症状であることが判明しました。これはもうPC側の問題ではなくてサーバー側の問題に間違いありません。早速マイクロソフトに問い合わせしてみると、数時間後に回答がありました。

なんと、「Skype for businessはサービス終了となったので、強制的にTeamsに切り替えとなり、Skype for businessは使えない状況です」ということでした。また勝手なことをするな、と思いつつ、「希望する場合はロールバックしてSkype for businessを使えるようにできます」とあるので速攻で依頼しました。

しかし、そんな案内あっただろうか?Office365の通知メールは結構たくさん来ますが、全部英語なので気がつかなかったかもしれません。
考えてみれば、当社はTeamsを使っているので、Skype for business がそういう状況になっているにまったく気が付きませんでした。

Skype for businessは元々マイクロソフトのLyncというメッセージングの製品ですが、Skypeをマイクロソフトが自社サービスとして買収したので、それに合わせてLyncをクラウド化してSkype for businessという名前でサービスしたものです(たぶん)。Skypeとは全く別物で接続性もなく、ただ紛らわしいだけの存在だったような気がします(終了したサービスの開設をしても仕方がない)。

後継のTeamsはAzure、SharePointをベースとしたコミュニケーションツールで、1対1チャット、グループチャット、トーク(電話)、ウェブ会議、ファイル共有と、コミュニケーションに必要な機能はほぼすべて揃っています。やり取りの履歴やアップしたファイルはすべてSharePoint上に格納されていますので、つまりはOneDriveでも確認ができます。そして、それはすべてAzure上ということですね。

ビジネスチャットもたくさんChatWorksやSlack、またマイクロソフトでもYammerがありますから激戦区です。後発でマイクロソフトが力を入れているだけあって、近年では久々の使えるサービスなどとも言われています。確かに使い勝手もよく、音声の品質も問題ありません。また、無料で使えるのがすごいですね(マイクロソフトアカウントの登録は必要です)。

結構使えるTemasですが、どうもメールとの使い分けが難しいというか、添付ファイルを探すのはメールの方が簡単だと思うのです。慣れの問題かもしれませんが、チャットは一時的に使うもの、という感覚が抜けません。

顧客の移行の準備をしなければならないので、また説明が大変だな、と思っています。

では。


リモートワーク

こんにちは。

今日は2019年7月29日ですが、東京オリンピック開催まで1年を切ったということで、
特にテレビはオリンピック一色のような感じです。

開催地が東京なので、開催期間中の交通の問題が何かと話題になります。
開催期間中は外国人をはじめ、国内でも全国各地から人がやってくるので、
通勤や物流への対応が必要、ということです。

その対策としての基本は、経路を利用する人を減らそう、ということのようです。

横道にそれますが、交通をコンピューターネットワークとして考えると、対策のための考え方は3つです。

①経路を太くする(インフラ)
②データを圧縮して一度に送信できる量を大きくする(技術)
③通信量を減らす(制限する)

リアルな世界と違って、②はデータを圧縮することができるのがデジタルの特徴ですね。
同じ回線の太さでも圧縮率を上げればスループットは大きくなります。
しかし、リアルな世界で人や荷物はギュウギュウ詰めにする以外に圧縮できませんから悩ましいですね。
(確かにそうまでして会社には行きたくないです)

本題にもどって、つまりはオリンピックに向けて通勤はやめよう、という動きが活発です。
その実現方法が「リモートワーク」とか「テレワーク」と呼ばれる、在宅勤務のような勤務形態です。

また、そのためのレンタルオフィスやITCツールなどのサービスがたくさんあります。

では、実際にそのような勤務形態がうまく行くのだろうか。
業種や職種にもよると思いますが、個人的には会社全体として採用にするには難しいと思っています。

うまく行っている事例もあると思いますが、以下のような条件が2~3は、全社的に、または一部の対象者
に対して揃っていないと難しいと思います。

①会社の業績がよく、ある程度のロスを許容できる余裕がある。
②業績連動の営業職か、一人で判断できる技術職である。
③社員が優秀で、コンプライアンスも遵守している。
④その会社や仕事が労働者にとってモチベーションにつながる他社にはない特徴がある。
⑤経営者が社員をある程度信じている。

上記の条件を小規模企業でそろえるのは結構ハードルが高いのではないかと思います。
また、矛盾する要素も含んでいます。

社員が優秀であればあるほど、転職や独立をしたがるものです。

給料というのは一定の場所で拘束される対価と考える方が労使共に納得ができます。
これは成果ではなくて、会社に来ていることを評価するので成果が出なくても程度は許容されます。
試しに、会社に来なくていいので、時間管理を厳密にしてくれ、というと絶対に嫌がられます。
それなら会社に来た方がいい、となります。

また、矛盾するかどうかわかりませんが、会社員(会社どうしの契約でもそうですが)というのは、
意外にミスをするとクビになるのでは、ということを常に恐れているのかな、ということがわかりました。

と、ここまで書いて自社のことを考えると、実は当社は現在のところ、ほぼリモートワークだ、ということに気が付きました。

当社は東京、富山、京都と3拠点ですが、ほとんどが一人オフィスですから、立派なリモートワークです。
そのために、様々なしくみを入れて、なるべく働きやすい環境を整えるように努力しています。

当社でいえば、上記①~⑤の条件のうち、ハードルが高いのは①でしょう。
①は経営は常にぎりぎりの状態なので、ついつい社員にはついつい成果を求めてしまいます。

特に注意していることは以下です。

・ある程度任せる。
・他社ではできないことをやってもらう(経験してもらう)。
・ITを駆使する。
・話をよく聞く。

IT技術については、細かい工夫は沢山ありますが、そもそも私自身が前職時代を通じて
「どこでも仕事ができる」ことを徹底的に追及していたので、その成果だと思います。

何事も一朝一夕にはできませんね。

では。


ブログ再開しました

こんにちは。

メルマガを辞めてからしばらくブログも書いていませんでしたが、
ようやく再開しました。

やろうやろうと思ってなかなか手が付きませんでしたが、
特に理由もなく、結局やるかやらないかの問題です。

昔の自分の記事を見るとなにやら気恥ずかしさを覚えます。
過度に過去を振り返ることはいいとは思いませんが、
記録があることは重要です。

どの程度の頻度で書くかなど決めていませんが、そういうことを
考えると手が止まるので、とにかく再スタートです。

背景にあるのは「すぐやる」です。

自分の悪い癖で、アウトプットの出し惜しみをします。

「今日できることは今日やる」か、
「明日でいいことは明日やる(無理に今やらない)」か。

どちらも、やらないこと、できないことの言い訳として引用しがちですが、
本当に細かなところは優先順位なんてつけれられないので、できることから
どんどんやりましょう。

では。


金融機関あれこれ

こんにちは。

今日は珍しく金融機関の話です。
前回のメルマガで、新規事業開始のご案内をしました。事業拡大に伴って、金融機関から資金調達をしました。当社ができる資金調達の規模などは世の中の水準から言ったら本当に小さいものですが、新規の金融機関の審査は制度融資といえど時間がかかります。スッキリしない日々が続きます。

さて、新規事業では富山市にひとつ店舗があるので、店舗入金用に新しい銀行口座が必要になり、口座開設の手続きをしました。これがなかなかちょうどいいサービスがなくて想像以上に時間を要しました。

一番使い勝手がいいのはゆうちょ銀行です。なんといってもネットバンクが無料というのがいいです。全国どこにでもATMがあります。ゆうちょ間の送金は5回まで無料です。1法人で複数口座持てるので管理もしやすいです。

ところが、追加口座でさえ口座を開くのに2週間くらいかかります。センター処理だからでしょう。先月末に手続きしてまだできていないです。

また、地方の店舗の近くの郵便局はATMコーナーも17時で閉まってしまうので、当日の入金には向かないということがわかりました。ゆうちょ銀行はあきらめました。

信用金庫の口座があるので、「しんきんゼロネットサービス」を使って通帳入金ができるのではないかと考えました。ところが、店舗近くの信金は「しんきんゼロネットサービス」に加盟していないということでした。すべての信金が加盟しているわけではないようです。

それでは店舗近くの信金に口座を作ってとりあえず入金だけでもできるようにしようと考えましたが、地方の信金は東京の会社の法人口座を簡単には作らせないようです。詐欺やマネーロンダリングに使われることもありますから、それはそうでしょう。ということで、信金もあきらめました。

結局どうしたかというと、店舗の近くの地銀の東京の支店に口座を作りました。事情を話すとすぐ対応していただけました。即日で口座ができて、数日後にはネットバンクとキャッシュカードも用意できました。見直したぞ地銀!やっぱりこうでなくては!。そして数日後の土曜日、「社長、土日は硬貨の入金ができません!」なかなかうまくいかないものです。

今日はあまりITに関係ない話でした。(関係なくもないですね、FinTechはどうした!?)

では。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


データ復旧事業

現在、ITサポートサービスの新メニューとしてデータ復旧サービスの準備中です。価格、競合対策、展開方法など、まだいろいろと整理しなければならないこともあるので、完全にオープンにはできないのですが、まもなくニュースリリースをする予定でいます。また、海外での展開も視野に入れています。

データ復旧とは、故障した記憶媒体からデータを救い出すことを指します。記憶媒体とは、ハードディスク、SSD、USBメモリ、SDカード、はたまた水没した携帯なども含まれます。

このメルマガでもバックアップの重要性は何度かお話ししていますが、ついつい面倒くさがっているいうちにPCが故障します。また、まぁ大丈夫だろう、という根拠のない期待もありますね(人のこと言えません)。

今やデータはお金や不動産、場合によってはそれ以上に重要な資産です。たった指の爪程度のチョップに恐ろしく重要な資産が格納されていますから、なんとも恐ろしい時代になったものです。

このデータ復旧はどうやってやるのかご存じでしょうか?大ざっぱにいうと、壊れたPCやメモリから記憶媒体を取り出し、復旧専用のPCにそれを装着してデータを読み出します。

ハードディスクを例に取ると、一番簡単なケースでは、ハードディスクをPCから取り出して他のPCに装着するだけでデータを読み出すことはできます。これらはちょっとPCに詳しい方であれば難なくできてしまうと思います。

次に簡単なケースでは、復旧ソフトを使って、通常Windowsなどが読み出せない領域のデータをハートディスクから読み出します。復旧ソフトが、普通にPCが扱えるデータに組み立てて復旧します。よって、復旧ソフトの優劣で結果に差が出る場合があります。

ここまでを論理復旧と言います。論理復旧はPCを組み立てる知識と復旧ソフトがあれば対応できます。

論理復旧ができない場合は、物理的に何か壊れている可能性がありますので、ハードディスクを分解して修理となります。作業中にディスクや埃などが付かないようにベンチレーターの中でハードディスクを分解、修理です。ここからは専門家の分野になります。

私はもちろん!、自分でここまでやったことはありません。

以上はハードディスクの例ですが、SSDやUSBメモリなど、電子素子に記録するタイプのメディアの場合はどうやるかご存じでしょうか?

論理復旧まではだいたい同じなのですが、物理復旧というと。。。それは企業秘密です!

と言いたいところですが、実はよく分かっていません。かなり特殊でニッチな分野ですが、大変興味深い世界です。今度このメルマガで、3月から当社の社員として加わったデータ復旧のプロにも書いてもらいましょう。

新しいことをやるにはそれなりに時間と資金を必要としますので大変です。世の中の水準からすると当社が取り組む事業などはとても小さなものですが、その立ち上げのプロセスはよい経験となります。いろいろな方のご支援を頂いて、なんとか滑走路の端までたどり着いたという感じです。これから離陸して飛び立たねばなりません。現在進行中ですが、状況が落ち着いたらメルマガでも書きたいと思います。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


宅配便、郵便の荷物お預かり迷惑メールに注意を!

こんちには。

日本郵政を語る迷惑メールが来たので確認してくれという依頼がありました。ウィルス付き添付ファイルを伴った迷惑メールでしたが、ウィルスはサーバー上で駆除されて受信者に配信されました。

日本郵政を語る迷惑メールは12月ごろから出回っているようです。http://www.japanpost.jp/information/2015/20151218114836.html

この迷惑メールはロシアを経由して来ているようでしたが、メールサーバー自体はきちんとしたもののようなので、そのサーバーの利用者の一人がコンピューターウィルスに感染して踏み台になっているようです。

実在する企業やサービスの名前を使って送られて来る迷惑メールがあります。特に今回の郵政や宅配事業者の名を使って、荷物の不在お預かりのような文面で書かれているので、本物と間違えそうになります。

迷惑メールというと、誰がこんなのに引っかかるのか、というような内容が多くでしたが、最近のそれは手が込んでいます。また、ロシアを経由して日本語のそれなりの文面のメールが送られてくるというのも驚きです。

今回の場合も、迷惑メールが送信されているメールサーバーも最低限の迷惑メール防止の対応がなされていますが、正規の利用者の情報を使って送信されているので、一律に判別することができないので厄介です。もっとも、ウィルス添付などは送信する時点でチェックできると思いますので、ぜひそういうしくみにしてもらいたいものです。

また、ウィルスを駆除したことを受信者に知らせるべきかどうかも難しいところです。今回報告のあった企業のメールシステムは必ず駆除通知があるのですが、受信者が不安に思って大丈夫かと聞いてきます。今時は知らせなくてもいいのではないかと個人的には思います。

以前は、送信者に返信するということもありましたが、返信先を攻撃する目的の迷惑メールもあるので、最近はそれもやらないと思います。

メールアドレスが実在するかどうかを確認する目的で、デタラメなアドレスにたくさんのメールを送り付ける手口もあります。エラーが返ることでそのアドレスは「無い」という情報を提供することになりますから、宛先不明でもエラーを通知しないというポリシーもあります。

また、それらの処理でサーバーの負荷が増えてしまい、メールが目詰まりを起こすなどということもよくありました。最近は通信回線とサーバーの容量が大きくなったので、よほどのことがない限りそういうこともないかもしれませんが。

いずれにしても、迷惑メールはその名のとおり、大変迷惑な存在ですが、その対策は皆でやらないとどうしても抜け道ができてしまいます。地道な対策が必要です。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


契約更新のプロセス

今回は「契約更新のプロセス」についてです。

1月はどこかのんびりとした空気がただよっていましたが、月末から2月にかかると俄然年度末モードになりますね。

3月決算の企業は受注獲得もラストスパートです。また、顧客が3月決算の場合は年度内に予算消化と検収が必要です。必然的に他の時期よりも真剣になります。

当社は10月決算ですが、顧客の中には3月決算という企業も多いので、やはり1年を通じて一番重要な時期となります。特に年間契約の場合は、この時期の活動によって今後1年間の業績が見通せますから、非常に重要な時期です。

今日は、年間でコンサル契約をいただいているお客様と、当社との契約更新を含め、次年度のIT構想の打ち合わせでした。会議の最初のセッションで継続更新の了承をいただけたので一安心でした。次年度の契約もないのに次年度の構想もありません。当たり前のように思っていても実は当たり前ではないこともあります。とにかく感謝するしかありません。

と言っても、実際には、契約更新直後から既に次の契約更新のために構想を練り、それを1年間かけて次の更新に結びつけるもので、契約更新の時期だけ頑張ってもどうにかなると言うわけでもありません。試験が苦手な自分が言うのも何ですが、試験勉強と同じですね。

たまに一夜漬けがうまく行くことがあったり、また、契約更新の時期になると対応が丁寧になるということは確かにありますが(汗。いくら準備をしていても、やはり契約更新のお返事をいただくまでは心配でなりません。

今回、契約更新に際して用意した資料は以下です。

1)1年間の稼動状況(分単位での作業項目のリスト)
2)次年度IT関連予算案
  別紙1 現状の課題  別紙2 対策案と費用

当社はITコンサル、ITサポート事業ですが、価格の考え方は複数の軸から考える必要があります。私が考える軸は以下の3つです。

A)稼動時間(工数)に対して妥当か。
B)顧客の業績に対して妥当か。
C)顧客の将来価値に対して妥当か(ノウハウの価値に対して妥当か)。

新規契約や経営・金融系のコンサルタントの場合はCが重要だと思いますが、役務サービスの更新などはAやBが重要になり、場合によりCの要素を加味します。いわゆる難易度が高い仕事などです。

この考え方は企業対企業はもちろんですが、会社と社員の関係でも重要です。この考え方がないと残業だけが評価基準になったり、不当に安い賃金で就労させるというようなことになってしまうと思います。

今回の契約更新ではAとBが重要です。Aについては、4月から12月の9ヶ月間でその顧客に関係した稼動時間が9420分でした。月平均17.4時間です。全部が記録できているわけではないので、これをベースに1.5を掛けると月25時間です。契約では20時間相当をコミットしていますので、現状の契約で概ね妥当と判断できます。

次にBについてです。その顧客は関連会社の設立や拠点の追加があり、当然そのITの立ち上げも実施しました。一般的に考えてその場合顧客の業績はよいと考えられます。よって、関連会社や他拠点のITサポートはオプションとして提示しました。やらないという選択はないと思うのですが、もし顧客の業績が厳しいようならオプションは無しということも考えられます。

結果としては現状+オプションで増額の契約となりました。このように書けば当たり前じゃないか、となりそうですが、こういう戦略やストーリーを1年間かけて契約更新に結びつけるのは、今日明日ではできないものです。

個人的にポイントだと思うのは、稼動実績で9420分という数字(分で出すのがミソ)と、その内訳となる100行くらいので作業リストです。これは毎日の稼動を記録する必要があるので、やることは単純でも実践すると結構大変です。また、これを見ると顧客からも信頼してもらえますので、Aの部分の交渉は簡単に終わらせることができます。

本当は一つ一つの作業を予実で管理したいのですが(ツールはそのようになっている)実績を入力するの手一杯です。できないことを無理するよりもできることを着実にやることも重要だと思うようにしています。

時間管理については、顧客に提示するしないは別として、自分が一体何にどのくらい時間を使っているのかを客観的に管理するのは企業活動をする上で重要なことだと思います。管理職だからとか、経営者だからそんな細かな時間管理は要らないということはないと思います。また、時間管理はどこの企業もやっていることだとは思いますが、行動を時間として記録すると言うレベルはあまり無いのではないでしょうか。

さて、来期の契約の見通しがついたところで、次は、既にその次の契約更新に頭が切り替わります。先ほど述べたA,B,Cの3つの軸のうち、工数や顧客業績に大きく左右されないCの部分を大きくしていきたいと思っています。つまり買いたいと思わせる商品やサービスです。これは役務提供からノウハウや価値提供へとスタイルを変える必要があります。昨日の大竹氏のメルマガで言えば、オリジナルコンテンツの部分だと思います。CのためにAとBを確実に実践し、Cのための時間をいかに捻出するか。

毎年、付加価値の高い商品やサービスを提供したいと思っていろいろ考えるのですが、実現するのは簡単なことではありません。しかし、思い続けることも大事です。

では。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


海外との契約と送金

4年前から海外製のITサポートツールを利用しています。2013年当時の記事ですが、以下に当社事例があります。

「Kaseyaを活用してITサポートとデジタルサイネージの管理を効率化」 http://news.mynavi.jp/series/Kaseya/015/index.html

この製品の日本法人が昨年の3月に無くなり、契約や支払いは、アジア、パシフィック管轄ということで、オーストラリアで管理されるようになりました。3月末までは国内の銀行に支払いをしていましたが、4月からはUSドルで送金となっています。突然製品が使用できなくなると困るので、契約がきちんと引き継がれているかどうか心配でしたが、無事現在も利用できています。

契約が10月から1年単位の契約なので、10月に契約の更新がありましたが、更新に伴う支払い関係が複雑で(事情が複雑なだけですが)、ようやく折り合いが付きました。

何が複雑かというと、、、

昨年3月までは日本円で、4月からUSドル支払いですが、なぜか4月時点で支払いが282ドル足りないと言っています。理由を尋ねると為替の調整の結果だと主張しています。日本法人とどういう引継ぎをしたのでしょうか。

また、当社の支払いは利用月と支払い月が3ヶ月ずれています。これを調整したい、つまり、利用月と支払い月を一緒にしたいという相談もありました。当社にしてみれば、一時的に支払いが多くなるということです。しかし、請求は3ヶ月分ではないので、ディスカウントしているのかもしれません。

これらの交渉を英文メールでやるのですが、どうも微妙なニュアンスがよく分からないし伝わりません。そして、InvoiceやStatementなどのドキュメントをやたら送ってくるので混乱します。

そして、契約更新の際にはこれらの内容を踏まえた見積もりを営業から送ってくるわけです。理由がよくわからないので、ポツポツとやりとりをして、3ヶ月かけてはっきりしたのが上記の内容でした。これらの説明をしてくれたのは営業ではなく経理部門ですが。

為替の調整などは、日本法人を閉じたのはこっちには関係ないんだから、と言いたくもなりますが、新しい契約は25%ディスカウントになっていて、契約更新の際の金額調整もディスカウントしてくれているようなので、一定の誠意も感じられました。まぁいいかと、これで良しとしました。

契約も5年目ですが、5年間継続利用している顧客は信頼があるのだと思います。しかも、基本的には売り切りの製品なのですが、ずっとクラウドの契約で利用していますから、ベンダーにしてみればいいお客さんではないでしょうか(変わり者と思われているかも)。

契約を続けているのは、理由があります。製品自体が使い物にならなければ意味がありませんから、製品自体がいいということが第一です(本当に重宝しています)が、いつかは、形態はともかく、この製品の日本での取り扱い元となりたいと思っています。よってお互いの信頼も必要です。ですから、日本法人が無くなったというのはよいこともでもあるわけです。

そのためには英語ももっとできなくてはいけませんが、中学生レベルの英語では全然不足です。製品の正確も一般向けではありませんので販売も難しいかもしれません。

日本ではうまくいかなかったということは事実なので(社長が2回代わりました)、ユーザーも少ないと思います。今度、日本でのユーザーがどのくらいいるのか聞いてみようと思います。アクティブなユーザーは当社だけかもしれませんね。

人が聞いたら馬鹿馬鹿しいことでも、やりたいことがあると言うことはいいことですね。いや、人が見向きもしないことの方がいいですね。ビジネスには「変わり者」になることも大事です。

では。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


自分的にはAI元年

長い休みはITのビジネス利用者は少ないのでトラブルも少なく、仮にあったとしても「休みでよかった」という状況なので、完全に休むというのは難しくてもリラックスできるよい機会です。

それでも、一方的に対応しなければならないことは起きるものです。外資企業のM&Aに伴うメールの統合の諸々、退職社員の対応、クラウドサーバーの容量警告、と、システムは年中無休です。

年末年始の何万人という初詣客を輸送する交通機関や、安心して家庭で一時を過ごせる電力サービスなどを支える人や企業に、料金を支払うという以上の感謝をすることも大事かなと思います。

さて、昨年にiPhone6sを購入したのですが、年末に初めて「Siri」の存在をテレビで知りました(テレビというところが突っ込まれそうです、それも家人から教えてもらいました、汗)。

今さらかも知れませんが、私の周りにもiPhoneユーザーたくさんいますが、今までリアルに見聞きしたことはないです。初めて見る人はほとんどが「面白い!」と言います。

「Siri」はiPhoneでの音声入力機能とサービスのことですが、Androidでこれに相当するのは「OK Google」です。ドコモスマホのコンシェルジュなども同様のサービスです。

「Siri」の特徴は、音声で小芝居をする点です。音声入力で結果をウェブや地図で表示するという点は共通していますが、「Siri」以外のサービスは音声入力はできても、音声で何かを返すということはありません(あるかもしれませんが見つけられなかったです)。

この「Siri」の音声での応対がとても面白いのです。ちょっとウィットなところもあって、なかなかのセンスです。はじめてiPhoneでよいと思った機能です。

「Hey Siri」と話しかけると「何か御用でしょうか?」とちょっと怪しげなイントネーションで答えるのは本当に面白いです。また、質問に対して少しピント外れな受け答えや、意地悪な質問にウィットをもって返すなど、少し前のSF映画のようでもあります。

ウェブで「Siri」や「OK Google」で検索すると違いや、どちらが正確かという比較の記事がたくさん見つかります。しかし、この音声で応対するというのは、検索結果が正確かどうかということは超越した面白いサービスです。特に用はないが話しかけたりしたくなります。

今は簡単な受け答えしかできませんが、もっと本格的にやればそれなりに会話が成立するでしょう。一人暮らしが増えている今、特に高齢者にはよい話相手になると思います。データベースはクラウド化できますから、十分可能性があります。

また、「Siri」がいいと思うのは、無機質な端末という点です。ソフトバンクが販売している「Pepper」というロボットがあります。また、人間に本物そっくりに似せたサイボーグのようなロボットもありますが、個人的にはあまり人には似せない方がよいのではないかと思います。もちろん、それが適している場面もあると思いますので一概には言えませんが。

また、AI英会話というのもあります。https://chat-robot.weblio.jp/

英会話のサービスを受けると費用がかかるので、そんなの機械でできないだろうかと思って検索したらありました。これでも初歩の練習では十分です。逆に、これをクリアしたらリアルな英会話とした方がお互いのためだと思います。

ちなみに、英会話と言うのは半分は会話力なので、いくら英語ができても英会話が上手にできるわけではありません。このサイトの前でやってみようと思っても、さて、何を話したらいいのか、となります。母国語での会話力を身に着けることも大変重要です。

ついでですが、留守番電話サービスで以下のようなサービスもあります。

「留守電メッセージが文字で届く、国内初の留守番電話サービス」https://www.transrec.net/

当社とドメインが同じなので悔しいですが、これはいいサービスですね。当社もIP電話関係のサービスやシステム構築を少しやっていますので、このサービスのテキスト化なしのサービスを自作しました。事業化できるかなと思って類似サービスを探したらありました。同じことを考える人はいるものですね。これが100件までは月額300円ですから、作るより使った方が安いです。

また、300円という価格は競合として作ろうという気をなくさせる値段です。300円以上だと使う人も多くはないでしょう。世の中300円が多いのも理解できます。

さて、このようなAIサービスを眺めてみると、確実に人がやる仕事は減っていきます。自動化が本当にいいのかどうか、考えさせられますが、産業革命以降のこの流れは変えることはできないでしょう。起業ビジネスとしては、しばらくはアプリとコンテンツとそれを支えるITが主流だと思われます(もちろん衣食住関連は王道です)。行きつく先はどんなところなのでしょうか。

本年もよろしくお願い致します。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


年末なのでIT機器の処分を!

12月も中旬ですが、12月といえば大掃除です。使わなくなったり故障したIT機器は思い切って処分しましょう。

IT機器の処分と言えば、インスクエアにも入居されているリングロー社のIT機器買取りサービスがお奨めです。

メルマガでも私をはじめ何人かがご紹介したかもしれませんが、不要なIT機器を捨てるのではなく買い取ってもらえます。今はゴミを捨てるのにもお金がかかる時代です。無料で引き取ってもらえるだけでも助かりますが、買い取ってもらえるとは嬉しい限りです。

一昨年利用した際には買取価格が1万円ほどでしたので驚きました。何も想定がない中で1万円の収入は嬉しいものです。

当社のお客様でも廃棄するIT機器が溜まっていたお客様がいましたのでリングロー社に買取りをお願いしました。デスクトップとノートPCやらなにやらで30点ほどかなと思っていましたが、周辺機器や携帯電話を含めると約80点近くになりました。今回の結果はまだわかりませんが、忘年会の足しにはなるかもしれません。

ただ単純にゴッソリ持っていくのではなく、一つ一つ確認してリスト化してくれます。ハードディスクは消去の上消去証明も発行してもらえますので、企業側としても管理ができて大変助かります。

同様の事業者はたくさんあると思いますが、リアルな利用者が身近にいて、しかもリピーターというのは安心できる情報ではないでしょうか。

どうぞ、皆さまもこの年末の機会を逃さずに、ご利用されてはいかがでしょうか。

さて、話は変わりますが、昨日は大手プロバイダーの数時間にわたるトラブルがありました。インスクエアの皆さまにも影響が出ました。また、先週のWindows Updateでは以下の不具合があったようです。

Outlook2010がセーフモードでしか起動しない

http://answers.microsoft.com/ja-jp/office/forum/office_2010-outlook/outlook2010%E3%81%8C%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%95/0bbec09b-4e17-4795-8a44-032da728d005?auth=1

どのトラブルでもサポート契約しているお客様からは、窓口担当者からを通じて問い合わせが私のところに来ますので一気に忙しくなります。また、WindowsUpdateのトラブルは、管理者権限がないと取り消しもできませんので、何かと手間がかかります。

その間にシンガポールからメールが送信できないとヘルプがかかり、トラブルの内容は本当に様々です。各企業の窓口担当者の方も大変だなとつくづく思う毎日です。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


海外出張でのトラブルシューティング

昨日は海外出張に行っておられるお客様3名のサポートでした。PCで空港やホテルのWiFiに接続できないということですが、現象としては以下の通りです。

・PCで空港やホテルのWiFiに接続できない・スマホでは接続できる・3名全員が同じ症状(PCの機種は違います)・日本では会社、自宅で問題なく使えていた

この症状からするとPCに共通的な原因があると思いますが、さてそれが何か分かりません。ネットに接続できればリモート接続してトラブルシューティングもできますが、そもそもネットに接続できないので対処のしようがありません。

有線接続はサービスがないということです。スマホのデザリングはできるということですが、PCをデザリングでネット接続している最中ではローカル(ホテル側)のネットワークにはアクセスできませんので意味がありません。

ホテルのフロントに聞いたらどうかと言いましたが、よい返事がきません。慣れない言語でITのトラブルシューティングを依頼するのは気がひけるのでしょう。トラブルを相談するのはまだしも、有線接続できないか、と聞くのも大変かもしれません。

WiFiの規格か何かが違うのかなとも思いましたが、スマホでは利用できるというのでそれはないと判断しました。次に怪しいのはウェブフィルタリングのソフトです、

WiFiの利用方法というと、アクセスポイント名をダブルクリックして案内されているパスワードを入力する、というのがよくある方法だと思います。このホテルのWiFiは、一度ホテルのウェブサイトにアクセスして、部屋番号と氏名を入力すると一定期間WiFiが利用できるというしくみです。

ここからは、今度は日本語の会話の問題です。症状を聞いたところ、「部屋番号や氏名が入力できない」ということでした。私が最初に抱いたイメージは、ホテルのページは表示されるが、部屋番号や氏名を入力してエンターしても何も応答がないのかなと思いました。JavaScriptが無効になったりするとサイトが何も反応しないということはありますので、そういう類の問題かなと思いました。ブラウザを変えて試しても同じだということです。

ウェブフィルタリングが怪しいとは思いつつ、そのホテルのウェブサイトは外部からもアクセスできます(外部と内部ではURLが違います、ここがミソですが)。同じウェブフィルタリングを使っているPCでアクセスしてみるとページが表示できます。念のためこういうページが表示されますよね、と画面コピーをメールで送ると、そのページが表示されないと言います。それでウェブフィルタリングが原因だなと確信できました。コミュニケーションは難しいですね。

これをお読みになっている方の中には、原因が違っても怪しいなら削除すればいいのに、と思われる方もいらっしゃると思います。なぜすぐそれをしないかというと、ウェブフィルタリングのソフトはアンインストールの際にアンインストールパスワードと削除有効期間の確認が必要なのです。つまり、アンインストールする際にもネットに接続されている必要があります。また、アンインストールパスワードは20桁くらいあって複雑です。セキュリティ関連ですから、簡単に解除できないようになっています。その面倒な確認と作業を利用者にしてもらうのは大変だなと思い、まぁ最後の手段として残しておいたわけです。

結局、デザリングでPCをネットに接続してもらい、ウェブフィルタリングソフトをアンインストールしたところ解決しました。

今回に限らず、海外出張中の社員のサポートをするということはよくあります。そして、今回のように、割ときちんとセキュリティ対策をされている企業の方がトラブルは多いです。パスワードの有効期限が来てしまった、ウェブなどのサービスが使えない、PCが不調になったなど、様々です。

しかし、海外出張中のITのトラブル対応は本当に助かるのだと思います。ITは命綱と言っても過言ではありません。私自身、その気持ちがよくわかりますので、対応する場合は時差の関係で夜中ということもありますが、できる限りのサポートをします。ブラジルやヨーロッパにいる出張者のPCにリモート接続して作業ということがよくあります(費用負担してくれればすぐにでも飛んで行きたい気分ですね!)。

そのようなサポートが必要な方はぜひ当社にご相談ください!

以前に何度か海外出張のITについて書きましたが、海外用モバイルWiFiルーターを1台レンタルしてメインとして使い、ホテルや空港のWiFiの方が予備的に使うと考えた方がよいと思います。モバイルWiFiはホテル内外など場所に関係なく利用できますから便利です。1台で複数台のPCやスマホで使えます。昨今の海外出張では必須アイテムでしょう。

今回もデザリングがあったのでなんとかなりましたが、海外ローミングは料金と使い勝手の効率があまりよくないので、海外用モバイルWiFiルーターがお奨めです。

さて、いよいよ12月に突入ですが、暖かいのか寒いのかよくわらない陽気で服装も難しく体調も崩しやすいですから、健康に注意して年末年始に備えましょう。

昨日は海外出張に行っておられるお客様3名のサポートでした。PCで空港やホテルのWiFiに接続できないということですが、現象としては以下の通りです。

・PCで空港やホテルのWiFiに接続できない・スマホでは接続できる・3名全員が同じ症状(PCの機種は違います)・日本では会社、自宅で問題なく使えていた

この症状からするとPCに共通的な原因があると思いますが、さてそれが何か分かりません。ネットに接続できればリモート接続してトラブルシューティングもできますが、そもそもネットに接続できないので対処のしようがありません。

有線接続はサービスがないということです。スマホのデザリングはできるということですが、PCをデザリングでネット接続している最中ではローカル(ホテル側)のネットワークにはアクセスできませんので意味がありません。

ホテルのフロントに聞いたらどうかと言いましたが、よい返事がきません。慣れない言語でITのトラブルシューティングを依頼するのは気がひけるのでしょう。トラブルを相談するのはまだしも、有線接続できないか、と聞くのも大変かもしれません。

WiFiの規格か何かが違うのかなとも思いましたが、スマホでは利用できるというのでそれはないと判断しました。次に怪しいのはウェブフィルタリングのソフトです、

WiFiの利用方法というと、アクセスポイント名をダブルクリックして案内されているパスワードを入力する、というのがよくある方法だと思います。このホテルのWiFiは、一度ホテルのウェブサイトにアクセスして、部屋番号と氏名を入力すると一定期間WiFiが利用できるというしくみです。

ここからは、今度は日本語の会話の問題です。症状を聞いたところ、「部屋番号や氏名が入力できない」ということでした。私が最初に抱いたイメージは、ホテルのページは表示されるが、部屋番号や氏名を入力してエンターしても何も応答がないのかなと思いました。JavaScriptが無効になったりするとサイトが何も反応しないということはありますので、そういう類の問題かなと思いました。ブラウザを変えて試しても同じだということです。

ウェブフィルタリングが怪しいとは思いつつ、そのホテルのウェブサイトは外部からもアクセスできます(外部と内部ではURLが違います、ここがミソですが)。同じウェブフィルタリングを使っているPCでアクセスしてみるとページが表示できます。念のためこういうページが表示されますよね、と画面コピーをメールで送ると、そのページが表示されないと言います。それでウェブフィルタリングが原因だなと確信できました。コミュニケーションは難しいですね。

これをお読みになっている方の中には、原因が違っても怪しいなら削除すればいいのに、と思われる方もいらっしゃると思います。なぜすぐそれをしないかというと、ウェブフィルタリングのソフトはアンインストールの際にアンインストールパスワードと削除有効期間の確認が必要なのです。つまり、アンインストールする際にもネットに接続されている必要があります。また、アンインストールパスワードは20桁くらいあって複雑です。セキュリティ関連ですから、簡単に解除できないようになっています。その面倒な確認と作業を利用者にしてもらうのは大変だなと思い、まぁ最後の手段として残しておいたわけです。

結局、デザリングでPCをネットに接続してもらい、ウェブフィルタリングソフトをアンインストールしたところ解決しました。

今回に限らず、海外出張中の社員のサポートをするということはよくあります。そして、今回のように、割ときちんとセキュリティ対策をされている企業の方がトラブルは多いです。パスワードの有効期限が来てしまった、ウェブなどのサービスが使えない、PCが不調になったなど、様々です。

しかし、海外出張中のITのトラブル対応は本当に助かるのだと思います。ITは命綱と言っても過言ではありません。私自身、その気持ちがよくわかりますので、対応する場合は時差の関係で夜中ということもありますが、できる限りのサポートをします。ブラジルやヨーロッパにいる出張者のPCにリモート接続して作業ということがよくあります(費用負担してくれればすぐにでも飛んで行きたい気分ですね!)。

そのようなサポートが必要な方はぜひ当社にご相談ください!

以前に何度か海外出張のITについて書きましたが、海外用モバイルWiFiルーターを1台レンタルしてメインとして使い、ホテルや空港のWiFiの方が予備的に使うと考えた方がよいと思います。モバイルWiFiはホテル内外など場所に関係なく利用できますから便利です。1台で複数台のPCやスマホで使えます。昨今の海外出張では必須アイテムでしょう。

今回もデザリングがあったのでなんとかなりましたが、海外ローミングは料金と使い勝手の効率があまりよくないので、海外用モバイルWiFiルーターがお奨めです。

さて、いよいよ12月に突入ですが、暖かいのか寒いのかよくわらない陽気で服装も難しく体調も崩しやすいですから、健康に注意して年末年始に備えましょう。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


外資企業のITサポート

少し前になりますが、当社顧客の外資企業が別の外資企業と合併となりました。つまり外資企業同士の合併です。どちらの企業もUSが本社です。

外資企業はM&Aや部門売却などがよくあります。このお客様も3年前には、やはり外資企業の一事業を吸収し、今回は会社全体のM&Aで吸収される側です。そして、今まさにIT統合の真っ最中です。ITの統合は優先度が高く分かりやすいプロジェクトです。

当社としても外資企業のM&AのIT統合は2回目となります。3年前は言語や慣習と言った点で不慣れなことも多く、不安が多い中での対応となりましたが、今回は前回よりも多少余裕を持った対応ができそうです。

日本ではM&Aというと「救済」とか「会社がなくなる」と言ったネガティブなイメージがある印象を受けますが、外資企業のM&Aはもっとビジネスライクで、従業員の中には何度も社名が変わっている人もいます。

今回アジアを統括する拠点はシンガポールです。シンガポールはヨーロッパ大陸とアメリカ大陸の中間という地理的要素や言語(英語)、治安と言った要素が強いと思います。中国は事業規模が大きいので、どの企業も事業所は大きいと思いますが、アジアを統括するという拠点にはなりにくいようです。ただし、US本社から見たウェイトは中国の方が大きく、日本は中国の次というのが現状のようです。よって、IT関係の指示も「中国に聞いてね」ということがたまにあります(ちなみにその逆はありません)。

IT関連の仕様やポリシーなども一方がもう一方に合わせるという形になりますが、外資企業はトップダウンの傾向が強く、また日本のように根回しや周到な準備がありません(やっているのかもしれませんが)ので、印象としてはいきなり指示がくる、というイメージです。

また、時間はUS時間なので、アジアの就業時刻についてはしつこく言わないと平気で日中にサーバーメンテナンスなどということがよくあります。

また、英語での微妙な言い回しがあって、それを読みきらないと「えっ、そういうことなの!」ということが多々あります。もっとも、これは担当者の癖などもあり、わかりやすい指示をくれる人もいます。個人の資質によるところが大きいのはどこでも同じです。

昨日も16日からセキュリティポリシーが変わるというので注意をしていましたが、なんとUS時間の16日未明(日本では16日の夕方)に変更があって、今朝は大慌てでした。昨夜のうちに気が付いてなんとやらです。

このような気質というか文化がわかれば、後は技術の問題ですから、それほど気にすることはありません。外資企業のITを何社か見てきましたが、傾向は大きくは変わらないので、このようなものが目に見えないノウハウということかなと思います。

ノウハウにもいろいろな切り口があります。技術であったり、製品であったり、業界や職域であったり、地域であったりと。それぞれの切り口で見ると意外な企業や人が活躍しています。なるほどこういう切り口で特色を出し、差別化してストックビジネスとしているのだなと思うことがあります。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


海外出張にはモバイルWiFiレンタルを(韓国編)

10月10日~12日の3連休に韓国に行ってきました。

今回はお客様の社員研修に招待されての渡航でした。韓国でのホテルの会議室を借りて全社会議があるのですが、私はそこで10分ほどIT利用上の注意など簡単な発表の時間がありました。一応、仕事として行くという意味でも、簡単でもプレゼンの機会を与えていただけたのは、負担感の軽減という意味でもすばらしいご配慮だと思いました。当社のような大きな組織を持たない者にとっては大変に勉強になりました。

さて、6月にはストックホルムに行きましてモバイルの通信状況なども調査してまいりました。
http://blog.cnet-media.co.jp/melmaga/20150714

今回も韓国でモバイル通信のテストをしてきました。
前回はレンタル海外用モバイルWiFiを2台、ドコモのアンドロイドスマホを1台、それとホテルWiFiとの比較でした。

今回は、レンタルWiFiを1台、ドコモのアンドロイドスマホを1台、ソフトバンクのiPhoneを1台、KDDI(au)の法人向けUSB通信アダプタ(4G)を1台、それらとホテルWiFiをテストしました。

ですが、ここでショックなことが。なんと、ソフトバンクiPhoneの記録が見当たりません(涙)。残念ながらソフトバンクiPhoneは除外した結果となってしまいました。

モバイル通信の結果は以下です。
http://www.cnet-media.co.jp/images/mobile-kaigai-20151027.pdf

結論を述べると、前回の結論と同様、海外に行くときにはレンタルWiFiの利用が便利でお得ということがはっきりしました。

今回は日本主要3キャリアの端末もテストしたのですが、日本で使っている端末をそのまま海外に持ち込んでも、ローミングによりネット利用はできるものの、速度が遅い割に値段が高いので、けっして使い勝手がいいとは言えません(料金は1日の上限がありますので、とんでもない料金が課金されることはありませんが)。

特にドコモ、KDDIは、データを見る限り、海外での利用でもゲートウェイ(インターネットへの出口)は日本になるようなので、海外にいるのに現地のサイトより日本のサイトの方がアクセスがよいという現象が見られます。アクセスがよいと言っても物理的な距離がありますので、当然それなりに時間がかかります。まして、現地のサイトを閲覧しようものなら、更に日本からの折り返しの時間がかかるので、スループットとしては非常に効率が悪い状態と言えます。

記録間違いがなければ、データを見る限り、ソフトバンクは素直に現地がゲートウェイになっているようです。

もっとも、日本のサービスで海外からのアクセスを拒否しているようなサービスを海外で利用するには、日本がゲートウェイになっている方が適しているかもしれません。ドコモやKDDIのローミングは法人利用を意識する意味があるのかもしれません。

海外に行ってスマホ利用で一番重宝するのは地図やナビゲーションではないでしょうか?今回の韓国でも、海外モバイルWiFiとスマホで地図はずっと利用しっ放しでした。

地図は恐らく現地から一番近いサイトでの閲覧になると思われますので、ドコモやKDDI(au)のローミングを使って日本経由でアクセスするよりは、現地から最短距離でアクセスした方が効率がよいに決まっています。このような場合に、料金も気にせず快適な速度でネットが使える海外モバイルWiFiはとても便利です。予備のバッテリーを1台同時にレンタルしたら、まる1日は十分利用可能です。

海外渡航ではモバイルWiFiに予備バッテリーを用意して持っていきましょう。これらをレンタルすると、海外用の電源アダプターもついてきますので、自分でそれを用意する手間も省けてなお便利です。最後に、ホテル以外ではネットは使わない、という人はあえて用意する必要もないと思います。

韓国でのモバイル通信については以上です。
以下は、韓国の印象です。

韓国のソウルはソウル特別市というらしいですが、人口が1千万人もいるということです。韓国の全人口が5千万人くらいらしいので、単純に考えれば5分の1の人々がソウル市内にいることになります。1千万人と言ったら東京と同じですから、かなりの大都市です。

今回はすべての移動が地下鉄でしたが、不慣れという以外は特に不自由なく利用できましたので、日本並みに便利な街だという印象でした。電車の中はスマホ利用者が多く、老若男女問わず利用している人が多いです。やはり目に付くのは韓国製のアンドロイドスマホです。iPhoneを持っている人を見かけることはなかったと記憶しています。結構社内で通話している人もいました。日本では1つだけ空いている座席に座るのは気がひける人も多いと思いますが、韓国の人々は遠慮はしません(笑)。どんどん割り入っていきます。では不作法かというと決してそうではなく、私も荷物をたくさんもっていた時に席をゆずられました。お年寄りへの気配りもあるように見受けられました。個人の主張と周りへの気遣いのバランスがよいなと感じました。

地下鉄にはすべて番号が振られているのですが、残念なことに、この番号は現地の方々にはほとんど意識されていないようです。日本でも同様ですが、外国人は社内アナウンスを聞いてもよくわらからないので駅番号がすべてですが、これが社内の路線図やアナウンスにないので困ることが多かったです。日本に来る外国時もきっとこういうところで迷うのだろうなと、よい経験をしました。

他にもいろいろ感じることはありましたが、長くなりますのでこの辺で。

日本と韓国は政治的にややギクシャク感があり、なかなかビジネスになり難い環境となってしまいましたが、どこに行っても良く言われるように、実際に現地に来て現地の方々と触れ合うとそういうことは感じません。経済実利優先ですね。皆さん親切で楽しい一時を過ごしました。

ネット越しにメールやSNSだけの交流や一方的に流されるメディアの情報に惑わされて不安に陥るよりも、Face to Faceの交流がいかに重要か、あらためて認識した旅行でした。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


値上げを知らせない戦略

今日はクラウドと料金に関するテーマです。

当社ではメールとワードやエクセルなどのOfficeのライセンスはOffice365を利用しています。昨日、ライセンスを1つ追加しようと思って料金を確認したところ、なんと値上がりしているではないですか!

別に不満を述べているわけではなく、マイクロソフトはOfficeをクラウド化した成果がここに見て取れるなと妙に感心してしまいました。

当社の場合は支払いは月払いなので遡って見ると、6月の契約更新からのようです。多数契約している会社から見れば「今さら何を言っているの!」とお叱りを受けそうです。そういえば、そんなニュースがあったなと、すっかり他人事でしたが、2015年契約の新規・更新分からの適用のようです。
http://blogs.technet.com/b/bpj/archive/2014/10/21/office-365-for-business-price-adjustment-from-january-2015.aspx

値上げ率はプランにより12.5%、20.8%、32.8%ですが、当社の契約しているプランでは20.8%でした。

私が気付かなかった理由は以下の3つです。

①数が少ない(金額が小さい)
②クレジットカードによる自動継続
③価格改定に関する個別メールでのアナウンスが一切なかった

これらはいずれもクラウド化によるサービスの小分け販売と無対面販売による成果だと思います。

当社のサービスを対比させてみると違いがよくわかります。

①専門サービスなので契約数が少ない
②専門サービスなので金額が大きく実質自動継続にならない
③価格を変える時には丁寧な説明が必要

まったく逆です。
特に③には驚かされました。日本人的に言ったら、価格の改定を個別ユーザーに通知しないということはちょっと考えられません。恐らく契約時の規約には書かれているのでしょう。そして、価格改定を通知したならばユーザーからの不満電話やメールばかりで、その対応だけでも大変なコストです。一応、サポート窓口もありますが、月に数千円の利用者の不満を聞くのも疲れますから、わざわざ知らせないのも理解できます。

当然ですが、クレジットカードの有効期限切れは45日前から15日置きに親切に案内がきます。何をして何をしないか、よくわかります。

マイクロソフトの値上げの理由は以下です。

「お客様に提供される価値と価格のバランスを考慮しながら、定期的に価格を見直します。」

これは良い考えだと思います。「価値」という言葉が大変よいですね。

そして、価格改定ができた最大の要因は、Office365は成功したということだと思います。一度使い出したらなかなか切り替えはできませんから、利用者が増えて、価格を改定しても影響があまりないというところまで来たのだと推測できます。

成功によって広がりを見せるOffice365が次に必要としているのはデータです。これからも関連して様々なサービスが生まれることでしょう。
サービスがサービスを生む流れとトレンドを改めて考えるよいきっかけとなったOffice365価格改定の出来事でした。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


迷惑メール対策していますか?

今日は迷惑メール対策がテーマです。

迷惑メールもすっかり定着して当然のようになりました(これでは困るのですが)。最近は迷惑メールを判定するシステムも精度があがり、手元に届くものはごく一部となりましたが、実は、実際には山のような迷惑メールが送信されています。うまくフィルタリングされているので気が付かないだけです。

以下は、今月から当社で運営しているメールサーバーで9月18日に外部から受信したメールの処理件数です。

メール利用者数(アドレス数) 約35人
①受信 1050
②SPFエラー 391
③送信元ドメインエラー 44
④受信 615

②と③が明らかに迷惑メールとされるメールの件数です。全体の41%です。
更に、この後の処理で④の中で内容が迷惑メールと判定されるケースもありますので、それらを合わせると半分以上が迷惑メールです。

迷惑メールは1件でも目にしたらすごく不快な気分になると思います。もし自分のメール一覧の半分が迷惑メールであったなら、メールを使うのは苦痛かもしれません。

上記のエラーの種類で②SPFエラーという項目があります。
これは、迷惑メールを判定するためのSPF方式(呼び名は正しくないかもしれません)で迷惑メールと判定されたという意味です。

SPF方式というのは、迷惑メールを判定するために送信者のドメインのDNSにSPFレコードを設定するものです。SPFレコードには、そのドメインの送信メールサーバーのサーバー名(かIPアドレス)を定義します。SPFレコードに定義されたサーバー以外から送信されたメールは迷惑メールと判断することができます。

SPFレコードの例

①”v=spf1 include:spf.protection.outlook.com ~all” 
②”v=spf1 include:_spf.google.com ~all”

①はOffice365を利用している例、②はGoogleAppsを利用している例です。
それぞれ、送信メールサーバーを定義しています。
サーバーが1台の場合はIPアドレスを書くだけでもOKです。
プロバイダーのメールサーバーを利用している場合は、プロバイダーからSPFの書き方の案内があると思います。

先のエラー件数で、SPFエラーが全体の37%もありますから、SPF判定を入れるのと入れないとでは大きな違いです。今よりも37%多い迷惑メールがユーザーに配信されることになります。

私の感覚では、このSPFの方式は5,6年前から普及し始めたと思います。特殊なソフトウェアやライセンスも不要でDNSにレコードを追加するだけで運用できますから、大変よいしくみだと思います。

しかし、課題もあります。

これは、各企業が自社のDNSにSPFレコードを定義してもらわないと判定ができません。意外なのですが、上場会社や大企業でもこの対策をしていない企業が結構あります。SPFレコードがない場合はそのドメインに対しては判定をスキップしますが、送信者の偽装を見破ることができません。

最悪なのが、間違ったSPFレコードを記述してしまうことです。そうするとメールが受信拒否されてしまうことがあります。

また、受信メールサーバーがその機能に対応している必要があります。今回、当社で急遽メールサーバーを運用し始めたのも、お客様から迷惑メールが多いという相談を受けたことによります。

フィルターを入れているのにおかしいと思い調べてみると、なんと利用している大手プロバイダーのメールサーバーがSPF方式に対応しておらず、高価なメールフィルタリングサービスを利用しているにも関わらず、それをすり抜ける迷惑メールがあるということがわかりました。

よって、急遽、一番最初に受信するメールサーバ(MXサーバー)を稼動させた結果が冒頭の処理件数です。

冒頭の処理件数でいう②と③だけでもかなり迷惑メールが防げます。これに更にメール内容のフィルターソフトを使えばほぼ万全だと思います。

迷惑メールを防ぐしくみとサーバー性能と及び通信速度の向上と相まって、15年前にくらべてメールサーバーの運用もかなり楽になりました。
当時のメールサーバーの運用はメールが詰まって本当に大変でした(しみじみ)。

さて、皆さんの会社の迷惑メール対策は大丈夫でしょうか?
SPF対策など迷惑メールを送信できないしくみがとても重要です。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


クラウド・エヌ

最近は、NTTコミュニケーションズの「クラウド・エヌ」というサービスをよく利用しています。3月ごろに、知り合いから紹介を受けて、たまたまその時に対応していた案件にフィットしたため、それ以来顧客に紹介したり、自社でもちょくちょく利用しています。

先週はセミナーにも参加し、なるほど、これは確かに楽チンだな、と更に思うようになりました。

「クラウド・エヌ」というのは、誤解を恐れずに分かりやすく言えばレンタルサーバーのクラウドサービスで、NTTCom社が運営するサービスの固有名詞です(と言ってもよくわからない!?)。実際にはレンタルサーバーだけにとどまらず、一般的にはIaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれるサービスで、インフラ全体をクラウドとして提供するサービスです。

皆さん、パソコンのCPUでデュアルコア、とか、4コア、というのは聞いたことがあると思います。例えば100コアくらいの巨大なPCがあったとして、それを複数人が、あたかも自分が占有しているような使い方で利用できるレンタルサーバーのサービスがイメージしやすいでしょうか。

わかりやすくするためにレンタルサーバーと言いましたが、単純にサーバーの時間貸しではなく、仮想データセンターサービスと言った方がよいかもしれません。

リアルな世界では、普通の企業がデータセンターを利用する場合は、データセンター事業者の建物フロアに横幅19インチのサーバーラックを1つとか複数配置して、そのラック内に自社で利用するインターネット回線を引き込み、ネットワーク機器やサーバーを設置します。ラックの中に何を設置しても基本自由です。自社のサテライトオフィスのようなものです。

よって、データセンターを利用するときは、回線手続きが必要で、機材の運搬も必要です。当然それらの設定も必要になります。これは大変骨の折れることです(私が嫌なのはケーブルの始末です)。また、最低限利用するには契約金を含めると人件費を除いても初期費用50万、月額でも7、8万は必要です。

これに対し、「クラウド・エヌ」を利用すると、非常に簡単に、リアルなデータセンター利用と同じことが机に座っていたままで出来てしまいます。

使い方は本当に簡単です。クラウド・エヌの申込みをしてIDを取得したら、そのIDが19インチラックの鍵だと思えばいいです。あとは、その中に仮想サーバーを設置できます。VPNのために仮想ルーターを設置できます。バックアップのための仮想ディスクも設置できます。あの煩わしい運搬やケーブリングをしなくても済みます。これは驚異的なことです。

更に嬉しいのはコストです。利用にかかるためのコストは人件費を除けば0円です。初期費用が50万円かかるのに対し、0円です。また、月額の利用料金も仮想のリソースを稼働させている時間だけ課金されるので、不要な時はサーバーを停止させておけば料金が発生しません。

ただし、本格的にフルタイムで利用したり、仮想サーバーの数が増えると、費用は通常のレンタルサーバーと変わらないか、リアルなデータセンターの集積度を上げればその方が安いかもしれません。

同種のサービスではAmazon EC2がパイオニアです。その他、国内ではGMOクラウドや、最近ではNiftyクラウドも登場しました。クラウド・エヌ以外のサービスは詳しくは知らないのですが、このクラウド・エヌのすごいところは、サーバー周辺のネットワーク、DNSやディスクなどのサービスが充実していることです。事業運営に必要なITリソースはすべてあるという感じです。

更に興味深いのは、どのサービスも仮想マシンを操作するGUIは同じように思えます。勉強不足で知らないのですが、仮想マシンを運用する共通のプラットフォームがあるということかもしれません。それは何なのか。もしかしたらそれはAmazonのソフトウェアなのかもしれない。とすると、それさえも売り物にしてしまうAmazonという企業は空恐ろしい感じがします。

話は戻りますが、「クラウド・エヌ」では自分でOSイメージをアップロードすることができますので、Windows XPやWindows7も利用することができます。ベンダーに依らないので、ベンダーロックだ、と言っています。

15年くらい前にWindowsのリモートデスクトップが登場した当時、すべてのPCを仮想化して、ということが話題となりました。使う側はシンクライアントです。当時のサーバー技術はブレードサーバーなどでハードウェアの集積化でした。今もそれは同じかもしれませんが、ハードウェアは完全に表に出なくなりました。

ここで今日のタイトルです。「デスクトップPCが無くなる」日が本当に来るかもしれません。ほとんどのデスクトップPCはクラウドということも現実的になったと思います。

さて、この便利な「クラウド・エヌ」の使い方も重要です。これらのサービスを使う目的は何でしょうか?思いつくもので以下の3つです。

①障害に強いシステムの構築
②自由度が高くスピーディーな環境の構築
③上記の低コストでの実現

①は事業が大きくなればなるほど最重要ですが、小規模企業や個人事業レベルでは②、③が重要です。本当に個人レベルでも大企業レベルのインフラが利用できるようになりました。

ここで重要なのは、何か事業をしていないと全く活用する機会がないということです。例えば派遣に出ているエンジニアが、就業時間外に自己負担でこのようなサービスを利用して学習したり仕事の問題解決にあたったりという活用ができます。(もちろんデータの持ち出しはダメです!)これは個人レベルであっても既に事業の一部と言えると思います。その延長が起業です。

所属会社や大きな組織に依らずに今まで出来なかったことができるようになります。逆に言うと、できなかった理由がなくなっていくということなので、言い訳ができなくなってくるということです。やる者とやらない者の差は今まで以上に大きくなるのかなという気がします。

当社もデータセンターはいくつか契約していますが、1年くらいかけてIaaSに移行をしていきます。しかし、そうなると5月に一度はやめようと思った台湾の小さいデータセンターはコストも小さく台湾に行く理由にもなるので、そのまま継続した方がいいかもしれません(こういうのを付加価値というのだろうか)。

一方、当社で手掛けているデジタルサイネージ事業はまだまだハードウェアを使う事業なので、流れに反してはいますがその分参入が難しく、エンジニアとしても面白味があります。やっぱり自動車レースが全部ゲームセンターになったら面白くないです。とにかく特色ある事業を展開したいものです。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


レンタルサーバーとDNS

以下は直近1年間で対応したインターネット関連サーバー移転の主な案件です。

・レンタルサーバーの利用プラン打ち切りによるサーバー移転
・Eコマース用のサーバーの既存ドメインでの構築
・異なるURLのウェブサイトの統合
・ウェブサイトのテスト用サーバーの構築
・グループウェアサーバーの自社ドメインでの構築
・メールセキュリティの強化(2案件)

サーバー移転というのは結果であって、要件はサービスの移転や内容変更です。その結果としてサーバーを丸ごと変更したり複数のサーバーに分散させたり、クラウドのアプリケーションサービスを利用したりと、その実現方法には様々な形態があるわけです。

サーバーの移転のお話しをすると、それほど難しい仕事ではないと思われる方が結構いらっしゃいます。特に、ウェブのご自身で運営さえている方やその知識がある方はそういう傾向にあると思われます。恐らく、ご自身で多少なりとも知識や経験があるからだと思います。

そういう方々とお話しをしていて、非常に重要な機能でほとんどの方が理解できないのがDNSです。DNSはDomain Name Systemの略です。なぜDNSが関係するかというと、ほとんどのレンタルサーバーはサーバーの利用とドメイン管理とDNSがセットになっていて、レンタルサーバーの業者を変更するということは、ほぼ、そのドメインが利用するDNSサーバーも一緒に移転しなくてはならないケースが多いからです(もちろんそうならないようにもできます)。

そのことがわからないのでずっと同じレンタルサーバーを利用しているという企業も多いと思います。そういう方は一度ご相談ください。

ウェブデザイナーや経験の浅いネットワークの技術者ではドメインやDNSの移転の方法は経験がない人も多いのではないかと想像します。

ドメイン名というのはほとんどの方がご存じだと思いますが、DNSというのは聞いたことはあっても何をしているかよくわからない方が多いと思います。そして、その制度としくみになるとほぼ専門家の世界となります。

簡単にいうと、DNSというのはそれぞれのドメインのサーバー(ホスト名)がどのIPアドレスを使っているかという、ホスト名とIPアドレスを関連付けるしくみであって、DNSサーバーというのは辞書サーバーのようなものです。DNSの技術的なしくみについてはネットにたくさん記事がありますので、興味のある方は検索してみてください。

インターネットで利用するサーバーには必ずIPアドレスが割り当てられています。ドメイン名とIPアドレスを関連付けるDNSサーバーにも当然IPアドレスが割り当てられています。

ドメイン名はレジストラや指定管理事業者と呼ばれるばれる認定された会社(以降レジストラ)がドメイン申請企業からの依頼に基づき発行します(もちろん有料)。レジストラとして有名な会社は「お名前.com」などがあります。

そして、ドメイン名と、それぞれのドメイン名が利用するDNSサーバーを関連付ける最上位のDNSサーバーがありますが、この運営はレジストラ企業が共同で行っています。レジストラは自社が発行したドメイン名に限り、そのドメイン名のDNSサーバーの登録や変更が行えます(ドメイン管理業務)。

自社ドメインのDNSサーバーなんて知らないよ、という方もおられると思いますが、レジストラはそれぞれに利用者向けのDNSサーバーを独自で運営していますので、ドメイン名だけを取得した場合や、ドメイン名取得とレンタルサーバー利用を同時に申し込んだ場合は、レジストラ独自のDNSを利用していることがほとんどです。これはほとんど意識されません。

しかし、ECや複数ドメイン利用などを効率よく運営しようとすると、ウェブやメールのサーバーとDNSサーバーが一緒では自由度がなく何かと不都合です。そこで、本格的なネットワークサービスではDNSとその他のサーバーを切り離します。レジストラが異なる複数ドメインの運用や障害対策などメリットがあります。

一方、DNSサーバーを自社で運営するというのは注意が必要です。DNSサーバーを乗っ取られるということはそのドメインで利用しているサーバーすべてを乗っ取られるようなものです。また、DNSサーバーのセキュリティが甘いと他のドメインのDNSサーバーとして機能してしまったりして迷惑をかけることになります。DNSサーバーはなるべくレジストラが提供するサーバーを利用した方がよいでしょう。

では、複数のドメインを異なるレジストラから取得している場合はどうしたらいいか。レジストラは変更が可能なのでレジストラの変更をしてなるべく一つのレジストラに集約し、DNSサーバーもそのレジストラのサーバーに集約するのがよいと思います。レジストラが提供するDNSサーバーはそれほど専門知識がなくても設定の変更ができる管理ページがありますので(その操作を覚えることは大変ですが)、サポートを受けながらであれば自主運営が可能だと思われます。

これ以上書くと訳が分からなくなるので以上です。
今日から9月で、3月決算の企業は上期の最終月です。
涼しくなり仕事もやりやすくなりましたから、集中して仕事に取り組みたいものです。

※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。


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