インターネット崩壊!?
ここ最近、インターネットが渋滞気味です。
次は9月9日が要注意です。
それは7月15日の出来事でした。
その日は朝から台湾のサーバーへの応答時間が普段の4倍以上遅延して数多くの警告メールが送られてきます。また、会社のインターネット接続ルーターの社外からの応答時間が普段の数倍で、これまた数多くの警告メールが送られてきます。
何かおかしいなと思いつつオフィスでインターネットを使い始めるとやはり速度が遅い。速度を計測してみると下りが数Mメガしか出ていません。
上りは数十メガで普段より少し遅い程度で特に異常がありません。
オフィスのインターネット接続は2系統あり、それぞれ異なるプロバイダーを利用しています。1系統は格安でもう1系統は料金が高いプロバイダーですが、2系統とも同じ症状です。明らかに何かおかしい。
ルーターをリセットしたりLANケーブルを変えてみたりといろいろ試してみますが変化がありません。コンピュータウィルスなども疑ってウィルススキャンをしてみますが異常はありません。
そんなことをしているとあっという間に時間が経過します。万策尽きてプロバイダーの障害情報に何か載っていなかと見てみますが、その時点では特に何も情報がありません。しかし、自社内の設備に異常がないのは明白なので、プロバイダーが怪しいと断定しました。
どこで遅延が発生しているか突き止めてプロバイダーに連絡しようと、調査を開始です。まずはTraceRouteコマンドで遅延が派生しているポイントを記録します。次に顧客のオフィスや埼玉のデータセンターなどから相互に応答時間を計測します。10拠点から相互に応答時間を計測しますので結構な手間です。計測の結果、見事に2つのプロバイダーの東京の拠点が特に遅いことがわかりました。同じプロバイダーでも東京以外は全く問題がありません。
また顧客の環境は大きな問題がなさそうなので一安心です。
しかし、利用しているプロバイダー2社が同時に異常というのも変なので、これはNTT東日本のフレッツが原因かもしれないと思い問い合わせてみました。光回線は5月にNTT東日本のフレッツをギガビットに更新したばかりです。そして、フレッツ網内で速度を計測すると、なんと300メガも出ているではないですか。初めて100メガ越えを見ました。すごいです。
問題はフレッツではないようなので格安プロバイダーのサポートに問い合わせをしようと一度見た障害情報を確認すると新たに障害情報が掲載されていました。
それによると、なんとWindowsアップデートが原因で輻輳状態が発生しているとのことです。特に海外への経路が混んでいて、それが国内の通信に影響を与えているということでした。
そうです。7月15日は定例のセキュリティアップデートの日だったのです。
考えてみれば数万台のPCがほぼ一斉に自動で通信を開始するのですから、そういうことがあって不思議はありません。
しかし、2つの異なるプロバイダーでそういうことがあるのだろうかと思いつつ、料金が高いプロバイダーに問い合わせをすると、やはりトラフィックが集中しているということでした。問題となる箇所がプロバイダーによって違うのが興味深いです。
格安プロバイダーは海外経路がボトルネック、高級プロバイダーはNTT東日本との接続点がボトルネックでしたが、高級プロバイダーの方は結局その状態が半月も続きました。
足回りのサービスが向上するとデータ量が増えるのでプロバイダーも設備の増強が本当に大変かもしれませんが、格安の方は仕方がないとしても、高級プロバイダーのトラブルは何か釈然としません。
8月3日にもインターネットが渋滞する現象がありました。原因はWindows10のアップグレードによる通信の集中のようです。技術者コミュニティでは軽く話題になります。昨年のMacの無料アップデートに比べたらまだまだ大丈夫という人もいます。しかし、最近のインターネットは混雑傾向にあるように思います。そして、ここ数ヶ月は、月に一度はいよいよインターネットが崩壊か!と思わせるような状況が発生していると思われます。
横に置いてあるWindowsタブレットが昨日からWindows10のダウンロードを開始しました。次のセキュリティアップデートは9月9日に予定されていますので、また要注意です。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
グラフィックボードの話
当社は特定顧客向けにデジタルサイネージシステムの構築や運営も取り組んでいます。少し宣伝ですが、当社システムの特徴は1台のPCで複数のディスプレイを接続する点です。
類似のシステムはいくつかありますが、ディスプレイ1台1台を独立して使う方法はあまり見ないと思います。近い使い方は、株などのトレーダーがディスプレイをいくつも設置してグラフや表を見たりする場面ですが、全自動で独立した画面に異なる動画や静止画をバラバラに表示するというのはデジタルサイネージの世界ではあまりありません。
デジタルサイネージの世界ではマルチディスプレイの目的は大きな面を作って演出をするという考え方が主流だと思っています。必ずしもマルチディスプレイとは直結しませんが、最近では4Kという解像度もよく耳にすると思います。
マルチディスプレイ方式のデジタルサイネージシステムで重要となるのがPCに組み込まれるグラフィックボードの性能です。グラフィック機構はPC、スマホ、タブレット、テレビなど、映像を表示するデバイスには必ず組み込まれている重要なパーツですが、ほとんど意識されることはないなんとも地味なパーツです。
(恐らく)20年ほど前から、グラフィック処理はメインのCPUから切り離されいわゆるチップ化されています。よって、グラフィックチップの性能が低いとCPUはほとんど使われていないのに描画が追い付かないということがあります(最近は特殊用途以外にはめったにありません)。実はそれほど重要なパーツではあるわけです(でも最近では一番重要なのはネットワークですね)。
PCのパーツなどというものはすべて地味ですが、代表例としてHDDがあります。こちらは「HDDをSSDに交換したらPCが快適になった」などという表現でたまに話題にもなりますが、グラフィックボードを交換したらPCが快適になったという話は、最近はほとんど聞きません。高精細、高性能のグラフィック装置がオンボードで最初から組み込まれているためです。
以前はグラフィックボードの交換や追加ということもありましたが、最近ではグラフィックボード単体でのニーズは、①ゲームPCを含む映像シミュレーション等の超高精細高速グラフィックス、②3面以上のマルチディスプレイ構成、③(意外にも)高速演算、の用途が中心で、一般には馴染みがない世界だと思います。
当社としては、業務の性格上グラフィックボードの動向は大いに関心がありますので、2~3年に一度は最新のグラフィックボードをメーカーから借用して評価を実施します。12コア、36GBメモリというようなハイスペックなPCも数台所有しています(いずれも中古なので驚くほど安いです)が、性能的には問題がなくても、設計から5年もすると内部のアーキテクチャが変わってきます。
例えば内部バスの仕様(形状)の変更です。ボードの取り付け口の形状が違っていればもちろんのこと、その仕様(規格)にも注意が必要です。同じ形状でも利用できない場合があるからです。
身近な例でいうとUSBがあります。
USBの規格は最新は3.0ですが、PCのUSBの口の形状は1.0も2.0も3.0も同じです。また、USB機器側はほとんどのものが下位互換があると思われますので、USB3.0の機器でもUSB2.0で利用できると思われます。
PCの内部バスにも同じことが言えるわけですが、最新の機器を古い規格のインタフェースで利用しても最高の性能は得られません。また、最近のグラフィックボードは独自に電源も必要な場合がありますが、この電源コネクター形状も5年前のPCとはピン数などが異なります。
先週末から、来季提案のために最新のグラフィックボードの評価を開始したのですが、内部電源の形状の違いからまだ動作ができていない状況です。昨日、その原因がわかって秋葉原で電源の変換コネクターを入手しましたが、なんと、ピン数は同じですが微妙に形状がちがっていて取り付けができませんでした(涙)。
全体を眺めてみると、細かな形状の他にコネクターの色が違っていて、この色に意味があるのだなということがわかりました(pcieの電源コネクターは黒色です!)。結局アマゾンで購入です。この猛暑の中買い物に行ってそれが使えないというのはややショックでしたが、また知識が増えました(プラス車掌!笑)。
手持ちのPCで電源はなんとかなりそうですが、内部バスの規格も微妙に違うので、新しい規格のPCを購入するかどうか悩んでいるところです(PC1台購入するのも決断が必要です)。既存のPCでよい評価結果が得られればいいですが、限界はどこにあるかということも知っておく必要があるので、新規格のPCはやはり必要だなぁ、とこのメルマガを書きながら自分を説得させようとする自分がいます(汗)。
さて、7月15日にWindows 2003 Serverのマイクロソフトのサポートが終了し、先週まではお客様のサーバーの切り替えで大忙しでした。サポートが切れたと言っても、今までトラブルでマイクロソフトさんに助けていただいたことはほとんどないので、インターネットから隔離されているところではあまり関係ないとは思うのですが、何かあった時に責任が問われますから、自分を含め大手企業はリプレイスを推し進めます。単純なものであればそれほど気も使いませんが、基幹サーバーの移行ともなると大変神経を使います。それらも無事終わり、一安心の週末でした。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
海外モバイル通信の意外
6/24~6/29までスウェーデンのストックホルムに行ったというお話を前回しました。2回に分けてこの件について書いています。
前回はシンプルに紀行文でした
今日はその2回目ですが、「海外出張で最適なモバイル通信は何か」がテーマです。
海外出張で大事な物を3つ上げろというと何を挙げますか?
私の場合は、「パスポート」、「お金(クレジットカード含む)」、そして「モバイル通信」です。(特に海外での)モバイル通信は、大げさに言えば身を守る大事な道具なので、出かける前には是非チェックしたいものです。よくわからなくても、ざっと目を通すだけでも、いざというときに役に立つものです。
では、何を用意したらいいのか。考え方は大きく二つあります。
1.特別に準備をしない。
2.海外専用のモバイル通信手段を準備していく。
ITや機械物に弱い人や時間がない人は前者になるでしょう。ただし、何もしないと言っても前提条件があります。それは、ホームページが閲覧できる携帯を持っていることです。スマホでなくてもいいです。やや古い3G携帯でも十分ですが、とにかくパケット通信ができる携帯は必須です(それを持たない方はいないと思いますが)。
ITの知識がある人や、準備の時間がある、準備をするスタッフがいる、というような方は後者の「海外専用のモバイル通信」を準備するがよいと思います。また、その方が1日あたり2千円くらい安く済みます。5日間滞在すると1万円の違いが出てきます。手間をとるか、費用を抑えるかの選択だと思います。
では、それぞれで
1. 特別に海外モバイルの準備をしない場合
これはドコモ、au、ソフトバンクなどの国内通信会社が海外利用のために用意しているしくみを使うことになります(国際ローミング)。通話には常に海外転送料金がかかるため、国内通話の3倍くらいの料金がかかりますが、メールをしたり、ホームページを見たり、Lineをやったりというパケット通信は料金に上限がありますので安心です。ドコモの場合で1日最大2,800円です。他者もほぼ同じようです。これ以上は請求されませんので、安心して利用しましょう(個人的には安くないと思いますが)。
海外に到着すると、「海外で携帯を利用するための心得」のようなメールが自動で送られてきます。その中に、わからない時の日本の連絡先などが書かれていますのでそこに電話をすればいいです。親切に教えてくれます。利用自体はあまりにあっけないので、海外での楽しい経験を共有するためについつい電話したくなってしまいますが、コミュニケーションはなるべくLineやメールなど、音声通話以外でやりましょう。音声通話は3倍くらいの料金がかかります(Line電話やスカイプは違います、この辺がややこしい)。気をつけるのはこのくらいです。
2.海外専用のモバイル通信手段を準備する
海外での通信費を少しでも安くしたい、現地のサイトなどに快適にアクセスしたいという方は、海外専用のモバイルWiFiを利用すればよいでしょう。
海外、WiFiでGoogleを検索すると、以下の2社が広告上位で表示されます。
(広告表示順位順です)
イモトのWiFi海外レンタル – globaldata.jp
海外WiFiレンタル/Global WiFi – townwifi.com
今回はこの2社のモバイルWiFiルーターを利用してみました。「イモトのWiFi海外レンタル」は昨年の台湾に続いて2回目の利用です。
「イモト」の方はヨーロッパ周遊プランを申し込みましたので、今回着陸したスイス・チューリッヒ、スウェーデン・ストックホルム、オーストリア・ウィーンすべてで利用できました。スイスでは乗り継ぎが40分しかなかったので、一瞬での確認しかできませんでしたが、ちゃんと3か国で利用できました。
それぞれのサービスについて、ストックホルム、ウィーンでの通信速度を計測しましたので、以下にまとめてみました。
以下は使い勝手も含めた考察です。
「イモトのWiFi」 3Gでどこでも安定
「イモトのWiFi」はLTE(4G)が使えるということでしたが、実際はストックホルム、ウィーンでは3G通信でした。しかし、通信が非常に安定しており、下りで8M、上りで2Mがコンスタントに出ましたので、全く問題ありませんでした。私の持論は「1Mあれば十分!」です。事実、観光で出歩く際も常にスマホを「イモトのWiFi」に接続してGoogleマップをリアルタイムで利用していました。また、後半ではスマホのSIP-IP電話でBrekeke-PBXに接続し、街中から日本に電話をしていました(少し遅延するので慣れが必要ですが)。
「グローバルWiFi」 4Gはさすがに早い
「グローバルWiFi」はストックホルムだけの利用でした。4Gでの通信が可能でした。4Gはさすがに通信速度が速く、ホテルの部屋で上り下り20M以上計測ができました。20Mあれば通常オフィスとほぼ同じ感覚です。しかし、なぜか突然3Gになってしまったり、なかなか4Gでは通信できないことが多く(要するに国内と同じですが)、全体の使い勝手としては全部3G通信の方がいいかもしれません。
「ドコモデザリング(国際ローミング)」
今回面白いことがわかりました。ドコモの国際ローミングでウェブサイトにアクセスすると、アクセス元は「日本」と表示されます。つまり、国際ローミングによって日本のゲートウェイまで接続され、そこからインターネットに出ていくようです。よって、現地から現地サーバーと日本サーバーへのそれぞれの通信応答時間(PING)を計測すると、現地のサーバーの応答時間よりも日本のサーバーからの応答時間の方が短いことがわかりました。しかし、必ず日本まで通信が発生しますので、オーバーヘッドが大きく、全体の通信効率(スループット)は良いとは言えません。日本のサーバーにアクセスするにはいいかもしれませんが、現地のサイトを利用したり地図サイトを見たりスカイプをしたり、ということには向かないと思います。料金的にも、1日上限が2,800円と、海外モバイルWiFiよりも高いので、使い方によっては海外専用モバイルWiFiを持ち込んだ方が理想的という場合があると思います。
「ホテルWiFi」 必ず利用しましょう
ホテルではほぼ100%、ホテルが用意するWiFiが利用できます。通信もとても安定してストレスもありませんから、ホテルにいるときはPCはもちろん、スマホもホテルWiFiを利用しましょう。
ちょっと難しい話になりましたが、通信のお話は以上です。
最後に、これは元ツアーガイドの知人から実際に聞いた話ですが、その知人の後輩(女性)のことです。その方は初めて一人で海外に行って(知人曰く“無謀”と言っていました)、荷物か何かのトラブルに巻き込まれたそうです。その時にその彼女がとった行動は、まずはアップルストアを探して、iPhoneが確実に使える環境を確保したそうです。誰の指南でもなく本能的にとった行動だったらしいですが、いかに海外旅行先での通信の確保が重要かという面白い話だと思いました。海外ツアーのプロである知人もそれだけは感心していました(笑)。
さて、2回に分けてストックホルム(オプション ウィーン)出張の体験がテーマでしたが、やはり海外出張は刺激があって、仕事のモチベーションにつながります。小規模な企業にとって海外出張というのは機会もなく費用負担も大きいので難しいとは思いますが、むりやりにでも仕事を作って積極的に海外に行った方がよいと思います。ハッタリも効きます!(実はこれも大事!)、また、どんな企業も海外企業との付き合いは今時珍しいことではありません。
せっかくの小規模企業ですから、プランも自分で作成して、ホテルも自分予約して、多少でも外国語を使えば大成功でしょう。そして、その時に大事なのは、テーマを持ってでかけることではないでしょうか。これが無理にでも仕事を作る意味であると、私は思います。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
ストックホルム出張記
6/24~6/29までスウェーデンのストックホルムに行ってきました。
2回に分けてこの件について書きたいと思います。
本来書きたいことは情報を整理しないと書けない内容なので、今日はどちらかというと紀行文です。
ストックホルム行きの目的は、ITコンサルを契約していただいている顧客がストックホルムで開催するカンファレンスの会場のITのサポートです。その会社の関係する学会の国際会議が場所を変えて年1回開かれるのですが、それが今年はストックホルムだったということです。
その会議に合わせて、その会社も普段会えないパートナーや顧客と現地でカンファレンスをするのだそうです。そのカンファレンスも、現地と日本とアメリカ3拠点を電話とウェブ会議で接続して行うものです。と言っても、参加者は全部で15名くらいのものですが。
この件についてサポートは以前からしていましたが、間近になってもいろいろと尋ねてくるので、「私も行きましょうか」ということになった次第です。
使うものはパソコン、電話と会議用スピーカーマイク、ウェブ会議システム、プロジェクターとそれほど特殊なものはありませんが、専門家でもない人がいきなり、しかも不慣れな海外でそれを使えと言われても不安になるのは理解できます。私が行くと言って本当に気が楽になったとおっしゃっていました。
しかし、渡航の費用は出せないというので、自己負担としました(しかしホテル代が高い!)。個人的にはヨーロッパは行ったことがなく、ぜひ近いうちに行きたいと思っていたので、自己負担でも行く価値はあるなと思い決断しました。
行きはスイス航空チューリッヒ乗り継ぎ、帰りはオーストリア航空ウィーン乗り継ぎです。行きの乗り継ぎ時間はなんと40分、そして帰りの乗り継ぎ時間は18時間です。どちらも敬遠される時間設定ですが、今思えば、行きは早く、帰りはゆっくりと、なかなかよい選択だったと思います。
行きの40分乗り継ぎは大丈夫だろうか、とやや心配ではありましたが、スイス航空の本拠地で同じスイス航空同士の乗り継ぎですから十分可能な時間設定をしているはずと信じて、飛行機を降りて一目散にレッツゴーです。
結果、所要時間は25分ほどでした。しかし、事前に調べてシミュレーションしていなかったらどうなったことか。ターミナルを結ぶトレインが突然目の前に出現したら「えっ」となったと思います。
ストックホルムの空港から中心地までは約20分間隔で運行されるノンストップの電車で移動です。乗車時間は15分くらいです。タクシーにしようと思ったのですが、客引きがうるさそうだったので電車にしました。
海外で、一人で鉄道に乗るのは初めての経験です。この電車は社内に速度計が付いているのですが、驚くことになんと200キロ以上出ているではないですか。今時電車で200キロは日本でなくとも当たり前なのだなぁと実感しました。新幹線の凄いところはやはりあの過密ダイヤ運行にあるなと思います。
ストックホルム市内は、北欧に行ったことがある方ならお分かりだと思いますが、典型的な北欧の街並みです。気候が一番いい時で、朝は12度、日中は22度くらいと、本当に過ごしやすい気候でした。また、一番日が長い時なので、白夜にはなりませんが、真夜中でも薄明るい貴重な経験をしました。
本題のカンファレンスはというと、特殊な設備はありませんが、それだけのものを一発勝負で使わなければなりませんから、電話会議の設定手順、ウェブ会議の設定手順などはホテルの部屋で事前に何度か確認しました。
PCも自分で2台持ち込み、ホテルで仮想ウェブ会議をして動作を確認するなど、一応仕事は行いました(一応どころではなく結構必死です)。通信はホテルのWiFiがありますが、予備でモバイルのWiFiを2つ用意しました。この辺りは次回に詳しく書きたいと思います。
最後に、カンファレンス前日にウェブ会議の操作方法をレクチャーして準備完了です。実はそれが一番大変でしたが。どこに居ても同じですね。そして、それら準備の甲斐もあって、無事カンファレンスは終えることができました。
お客様には、「松澤さんがいなかったらできませんでしたよ」というお言葉をいただきました。お世辞でも嬉しいものです。
さて観光と行きたいところですが、数日前から会社のPBXが不調になってしまい、復旧作業をする羽目になってしまいました。日本では真夜中にリモートでストックホルムからPBXの再構築です。
ついてないなぁと思いながらも、やることは明快なので楽しいことでもありました。やっぱりインターネットはすごい発明だなと実感です。
PBXの修復も終わり、あとは観光です。と言っても、ストックホルムの街は小さいので、2時間もあれば十分観光できます。到着してからもちょくちょく出歩いてはいたので、それも合わせれば十分観光できました。
しかし、ペットボトルの水が500円するのはビックリしました。水に限らず、とにかく物価が高い。日本は物価が高いと思っていましたが、ヨーロッパに比べると物価は日本の方が全然安いなと感じました。素人ながらに、これは人口密度の差ではないかと思いました。パイが大きいと物も安くできると。とにかく日本のように人がいませんから。
帰りはウィーンで一泊です。乗り継ぎで空港外に出るのも初めての経験です。へたに外に出て、戻れなくなることはないだろうかとドキドキしながらのウィーン観光です。空港と市内はやはりノンストップの電車で16分です。もちろん、ウィーンでの通信状況チェックは忘れません。
ウィーンは文句なくよかったです。ストックホルムも新鮮でしたが、ウィーンの文化性や芸術性には圧倒されました。日本もあのくらい歴史や文化を大切にしたらいいのにとも思いますが、価値観の違いもあります。やはり日本はアジアの一員です。ウィーンに一泊した価値はありました。
最後は我慢の10時間フライトで月曜日の朝成田に到着でした。純粋なフライト時間だけで行きは15時間、帰りは13時間。行きのフライトの時間は英語の学習に使いました。ネットが使えないので、すごく集中できました。
今回の出張は、もう一つ大きな目的がありましたが、その達成度は10%くらいです。そのカンファレンスで、誰もが知っている有名な方とお会いできることを楽しみしていましたのですが、その方は私が担当したカンファレンスには出席しなかったので、お会いすることができませんでした。
同じホテルに宿泊していたので、最終日の朝食のレストランでお見かけしましたが、奥様同伴で、記念写真のリクエストは嫌がるのでやめた方がいいという周囲の意見もあって、遠くから拝見するだけとなりました。だから10%の成果です。
日本に居ても同じですが、何をやるにも準備が重要だということを、改めて認識する出張でした。
・事前の情報収集、
・予行演習(テスト、リハーサル、シミュレーション)
・普段からの備え
特に普段からの備えは1日ではできません。本番は2時間ですが、そのためにその何倍もの時間をかける。スポーツ競技は特にそうですが、ビジネスも同じですね。
次回は海外の通信事情について書きたいと思います。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
最近多いIT相談の内容
最近IT関係で受けることが多い相談はなぜかウェブサイトの管理です。具体的には「ワードプレス(WordPress)」の維持管理についてです。「ワードプレス」は、ウェブサイトのサーバーにインストールするウェブサイトを運営するためのサーバーソフトウェアです(と言っても縁のない方にはわからないと思いますが)。
多いと言っても、3件(3社)程で10件も20件も相談があるわけではないですが、当社くらいの規模だと同じテーマで同時に3社というのは十分多い数になります。
また、共通しているのは、いずれも既にウェブサイトは制作されていて、そのサイトの維持管理についての相談という点です。いずれの場合も、サイトを制作した会社がありますが、それらにお話をされた上で「本当はどうなの?」という相談です。
「ワードプレス」は元々ブログを運営するために開発されたフリーのサーバーソフトウェアです。これを使うとウェブサイトのメニュー化やコンテンツのカテゴリ分けなどが割りと簡単にできるので、ウェブサイトの構築が効率良くできます。デザインとコンテンツが完全に分離しているので、構築とデザインとコンテンツが完全に分業できます。また、ブログ感覚でエンドユーザーが専門家に依頼することなく記事の更新ができるので、ブログにとどまらず企業のウェブサイトにも利用されるようになりました。最近では、ウェブサイト制作の相談をすると「ワードプレス」を使った提案を受けることが大変多いと思います。
私が「ワードプレス」を知った2008年頃はまだ「MovableType」というブログシステムが主流でしたが、今は個人的にはあまり聞かなくなった印象があります。
個人や会社のウェブページを制作してFTPを使って更新した経験のある方や、現在「ワードプレス」を利用してブログを含むウェブサイトの運営をされている方などは、ウェブサイトの維持管理なんてそんなに難しくないよ、と思われる方もいらっしゃると思います。
確かに、記事を更新するだけであれば難しくはないのですが、「ワードプレス」を使うと、コンテンツだけでなく、「ワードプレス」自体の維持管理も必要になってきます。特に何が面倒かというと、セキュリティ対策とサーバーの移転です。
セキュリティ対策は、そのこと自体は大したことはありません。「ワードプレス」に限らず、ソフトウェアは必ずバグがあるので、そのバグを突いてサイトの改ざんや他のサイトへの誘導などの不正行為の被害にあう可能性があります。常に新しいバージョンを適用してそのようなバグをなくす必要がありますが、それをやるとたまにウェブサイトが表示されなくなったりということがあるのでやっかいなのです。何かをやってページが真っ白になってしまった時にはどうしたらいいのかわからない人が多いと思います。
また、セキュリティ対策で新しいバージョンを適用したいがサーバーの環境が対応していないなどの相談もあります。
サーバーの移転については、単純なウェブサイトであればコンテンツをコピーするだけで済みますが、「ワードプレス」はデータベースを利用しているので、コンテンツの移転もその道のプロでなければ容易ではありません。あるいは、サーバーを統合したいという相談もあります。
これらに挙げた問題は、どちらかというとサーバーやネットワークのエンジニアの領域でもあり、ウェブデザインだけやっていると対応できないこともあると思います。また、過去にウェブサイトを製作した会社に維持管理のための十分な報酬を支払っていないということも原因かもしれません。だから、サイト製作会社も真剣になれない事情もあると思います。だから「できない」とか「難しい」となるので、当社に「本当?」と相談されるようです。
もっとも、ウェブサイトの維持管理だけに費用を発生させたくないという気持ちもよく理解できます。ですから、当社サポートサービスのようなワンストップで様々なサポートがうけられサポートサービスであれば、同じ費用を払ってもそれを有効に活用できると思うのです。
ウェブサイト以外によく受ける当社ならではの相談はネットバンキングです。突然ネットバンキングができなくなるとそれは大変なことになります。法人向けのネットバンキングは通信暗号化のための電子証明書が必要なので、普通のPCのブラウジングのノウハウが通用しません。これをPCなどに詳しい人に見てもらっても、そもそもそういうしくみであることも知らない場合が多いと思います。(そういう意味で、総務経理ご担当の方のITスキルは侮れません)。当社では、自社でネットバンキングの環境を持っているので、少なくとも正常動作の振る舞いは検証できます。
お客様が利用しているものと同じものを使う、使ってよいと思うものを薦める、当社のポリシーです。それだけコストもかかりますが、よいサービスを提供するための投資です。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
セキュリティ対策の実例
今日は、本年より試行されるマイナンバー制度をテーマにしようと思っていましたが、昨日から本日にかけて、日本年金機構の情報漏えいのニュースがありましたので、ITセキュリティに関連して書きたいと思います。
今回ニュースについては、以下のサイトに経緯がよくまとまっています。
http://d.hatena.ne.jp/Kango/20150601/1433166675
(よくまとまっていて感心させられます、感謝ですね)
メールに添付されていたファイルを開いたところ、悪意のあるプログラムのようなものがPC上で動作して、情報をどこかに送りつけたか、外部からのセキュリティホールができてしまったか、ということだと思います。
過去のサイバー犯罪を含め、もっと詳細な手口が知りたいところですが、これらはオープンにすると模倣される危険性があるため、詳細が公開できないと思われます。
私の大きな関心事は次の3つです。
1)添付されていたファイルの種類は何か?
2)使用していたメールソフト(メールシステム)は何か?
3)どういうセキュリティ対策がとられていたか?
特に1)は、今どき、exeやmsiといった実行形式のプログラムということではなかろう、と思われるからです。また、HTMLメールにより悪意のあるスクリプトが実行された、ということでもなかろう、という興味もあります。
もしかしたらPDFファイルかもしれません。
もしこれらであれば、公的機関としては基本のセキュリティ対策が不十分だったといわざるを得ません(民間企業では事業内容からあえてセキュリティ対策をゆるくするケースもありますので悪しからず)。
例えば、生まれて1時間も経たない最新のウィルスに感染したということは可能性としては考えられますが、そうでもない限り、ITのセキュリティはかなりのレベルで高めることは可能だと思います。
普通の企業が一番簡単にセキュリティを高める方法は、資産管理やセキュリティ対策を目的としたIT統合管理ソフトを導入することだと思います。
例えば以下の製品です。
IT統合管理ソフトウェア 「AssetView」 (ハンモック社)
提供機能を列挙すると、以下の通りです。
IT資産管理、アプリケーション配布、PC操作ログ管理、個人情報検索、USBデバイス制御、不正PC遮断、リモートコンソール、ウェブフィルタリング、ファイル制御・暗号化、ウイルス対策、メール監視・分析、画面操作録画、スマートデバイス管理、高速ログ検索
以下の図とファイルは、この中のウイルス対策の画面と、ウイルス対策リストの出力例です。当社で実際に利用している状態のものです。
いかがですか?
本当にセキュリティソフトが機能しているかどうかがよくわかると思います。
先の情報漏えいニュースでは、ウィルス対策ソフトでは検出できなかったとありますが、そもそもきちんと動作していたのかどうかということがわからないと、次に何を調べ、どういう対策をしたらいいのかがわかりません。そういう意味でも、結果がどうであれ、きちんと管理することは大切です。
このような統合ソフトは、一般的には50ユーザー以上など、まとまった数量が契約の対象となり、またサーバーも必要となります。当社では、ソフトウェアベンダーの協力も得て、これらを小分けしてクラウドで提供するサービスを準備中です。1ユーザーフルセットで2千円程度ですが、機能を絞って価格を抑えて利用することも可能です。これでも、IT担当者を雇用したりコンサルを依頼するよりはコストが明快で効果が確実です。
次回、セキュリティExpoなどに公式サービスとして発表することを目標に準備を進めたいと思います。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
時間管理
皆様はどうやって仕事や時間の管理をされているでしょうか?
1日のやることをメモ帳や付箋に書き出している方は多いと思います。また、GoogleやOutlookなどのようなITのツールをお使いの方もいらっしゃると思います。
私は昨年くらいから、以下のタスク管理ツールを利用しています。
TaskChute2
(午前中はアクセスできましたが、今サイトが落ちているようです)
Excelのマクロですが、なかなか優れものです。いままで利用した中では一番理想に近いシステムです。これがExcelで出来ているというのも驚きですが、Excelの適当さがよいのかもしれません。
個人の話題で恐縮ですが、私はそもそも仕事のやり方を教えてもらったということがありません。朝礼というものもほとんどやったことはありませんし、エンジニアの仕事というのは人を管理するのでもでもなければ、それほど細々した仕事があるわけではありません。大よそのことが頭に入っていればいいのです(本当はそれではいけなかったかもしれませんが)。よって、ツールもメモを兼ねてメールが中心です。
一般的には、朝礼などをやって今日やるべきことの確認や指示があるのかなと思います。そういうことを長年会社でやっていると習慣となって、会社を変わったり独立してもそのスタイルで継続できると思います。ですから、どうやって仕事をするかというのは結構重要だと思います。
私の場合は、社会人になったころはプログラマーでしたが、数年すると、いくつかの顧客の仕事を担当させられるようになり、とてもビックリした記憶があります。仕事というものは工場のラインのようにずっと同じことをやっているものだという先入観があったので、今のように一人で仕事をいくつも回すという考えがありませんでした。恐らく両親の影響だと思いますが、少し前までは、帰省先で休みや夜でも時間さえあえれば仕事をしている私を見て、母親などは「ちゃんとその分給料貰っているのか?」なんていう顔をしていました。独立してからは「誰も給料をくれないのだから仕方がないね」と理解していたのが面白いです。会社から貰うかお客様から頂くかの違いだけなのですが。
そんな私が、先ほどご紹介したツールを購入して今更ながら仕事や時間管理を真剣にしようと思ったのは、以下の3つの理由からです。
1)正確なサポート時間を顧客に請求するため
2)原価が適正かどうかの確認
3)単純に何にどれだけ時間がかかっているかを知りたかった
1)は、今のところ個別に請求するということがないので変化はありませんが
2)と3)に関しては大きな効果がありました。
特に3)については面白いことがわかりました。4月に記録できた仕事時間は11934分(198.9時間)でした。営業日平均で約10時間です。
どう思われますか?
これでも4月は漏れなくつけたつもりでした。また、結構毎日忙しくしているつもりです。これをつけ始めた最初の印象は、「全然仕事していないな、オレ」でした。これは衝撃的でした。しかし、よく考えてみると、通勤の時間もあるし、食事も睡眠もあります。そして、すべての記録をつけることは不可能なので、結構こんなものかとも思います。
また、すごく大変だった作業でも時間にすると大したことがなかったり、10分の作業でも3つも4つも続くとそれなりに仕事した気になったりと、いろいろなことがわかります。
時間の使い方もよくわかります。細々した作業というのは午前中に集中して、まめに記録をつけます。午後は時間のかかる仕事をしますが、明確に作業に落とせない内容のことが多いので、正確に記録がつけられないことがよくあります。午後の仕事は考えたり調査したり、集中を持続させる必要がある仕事、つまりブレインワークが中心です。
ブレインワークから作業を生み出し、作業を誰かに任せれば事業としては大きくなっていくのではないかという気づきがありました。言葉にすれば当たり前のことですが、受け売りでなく自分で気がつけたというのは大きな成果でした。
私は人に仕事を振ることができずただ忙しいだけでしたが、作業の記録を細かくつけることによって、アウトソースできるだけの材料がそろい、ただ忙しいだけの状況は脱することができるかなというところまで来ました。
そして、結果的には正しかったと言えることもありました。それは、忙しい時に人だけ増やしても解決にならないということです。とにかく人に仕事を振ることができないので、仕方なく限界が来るまでは自分でできることは自分でやろうと決めていました。人間困難なことがあると何かと工夫してがんばるものです。
冒頭に紹介したツールは大変よくできたツールですが、使いこなすにはそれなりのITリテラシーと根気が必要です。何かに取り掛かる前に、そのExcelのツールに作業名と開始時間を記録してから着手する。それをしないと気持ちが悪いくらいに習慣化できるとしめたものです。私の場合は1年くらいかかりました。
なんだか新人のような内容のメルマガで笑われそうですが、時間管理や仕事管理のハウツー本はたくさん読みました。いくら本を読んでも自分のものにはなりません。実践あるのみです。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
カーシェリングを利用してみました
先日、初めてカーシェアリングを利用しました。
当社はIT関連企業ですが、サーバーの運搬などで割と自動車は利用します。従来のレンタカーは最低利用時間が6時間ですから、ちょっとの用事には自家用車を使っていましたが、都内だと駐車場の問題や行き帰りに高速などを使うと、結局1日5千円程度はかかってしまうものです。
先週、大型のワークステーションを購入したので、その運搬にカーシェアリングを利用しました。理由は、作業の都合でどうしても販売会社指定の納入日よりも1日前に必要だったことと、送料が3千円かかることでした(納期が早まるなら3千円は価値ありますが)。
カーシェアリングの定義は法的に何かあるのかよくわかりませんが、つまりは短時間で利用可能なレンタカーでした。ナンバーもレンタカーと同じ「わ」ナンバーです。従来のレンタカーとの大きな違いは以下だと思いました。
■従来のレンタカー
最低利用時間 6時間 から1時間単位
最低利用料金 4千円台~
ガソリン代 別途
ステーションは有人
■カーシェアリング
最低利用時間 15分
最低利用料金 206円~
ガソリン代 料金に含まれる
ステーションは無人
当日の朝まで自家用車を使うつもりでいましたが、ふとカーシェアリングの利用を思いつき、朝起きて料金を確認しました。カーシェアリングは事前の会員登録が必要ですが、何か使うことがあるかもしれないと法人会員登録は済ませていました。今回の移動エリアは渋谷と神田の往復なので、利用時間を1時間半と見積り余裕を見て3時間の予約です。
ネットで料金を見積もると保険を含めても2,472円です。これで済むなら行き帰りの交通費や駐車場の心配を考えたら安いと思い、早速ネットで会社の近所のステーションの自動車を予約しました。
予約の確認メールで車種やガソリンの残り状況、そしてナンバーまでわかります。余談ですが、警備が厳しいデータセンターなどの搬入では車のナンバーを事前に登録しなければならないことがありますが、レンタカーだと当日でないとわからないことがありますので、事前にナンバーがわかることは助かることもあります。
さて、予約時刻になり、徒歩で近所のステーションまで出かけ、実際に自動車を利用してみました。ほぼ予定通り荷物の積み下ろしを含め1時間半程度の利用で返却となりましたが、支払った料金は保険、ガソリン代込みでなんと1、648円でした。支払いは口座振替です。
予約は3時間でしたが、15分単位で実際に利用した時間だけの清算となるので、1時間半の料金で済みました。昨年、大型の荷物を運ぶために2時間の利用のためにレンタカーを借りたことがありましたが、その時は最低利用6時間の料金を支払ったことを考えると、これはとても嬉しいサービスです。
荷物の送料が3千円なので、その点でも半分で済みました。もちろん自分の人件費は含みませんので単純に比較はできませんが、外に出ていくお金という意味では大変お得です。また、嬉しい誤算として、今回商品の箱や梱包材はショップで廃棄してもらうことにしましたから、それらを処分する手間が省けました。大きな段ボール箱や大量の梱包材は始末に結構時間がとられるものなので、その手間を考えると十分メリットがありました。
レンタルサーバーのサービスでは、クラウド化によりCPUやネットワークを使った分だけ料金を支払う料金形態が登場していますが、カーシェアリングはまるでレンタカーのクラウド化のようなサービスでした。
カーシェアリングはちょっとした荷物の運搬には大変重宝するサービスだと思います。存在するほとんどのサービスは会員登録が必要だと思いますので、利用する機会がありそうな法人は事前に会員登録をおすすめします。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
3年ぶりの引越し
今日のタイトルは「3年ぶりの引越し」ですが、事務所や自宅の引越しではなくPCの引越しの話です。
先週はお客様の約30台のPCの入れ替え作業でした。このお客様は3年前にPCの買い替えをしましたが、その時も機種選定をはじめ、一切のお世話をさせていただきました。そして、今回は3年ぶりに全台買い替えとなり、デスクトップ環境やメールの引越しとなりました。
3年前はWin7からWin7の移行でしたが、それまで利用していたPCの性能があまりよくなかったこともあり、メールデータもそれほど大きくありませんでした。よって、その時はPCの基本設定だけしてPCを配布し、メールデータなどはファイルサーバー経由で各自にやっていただきました。
今回はWin7からWin8への移行です。この3年間で更にPCの性能がよくなり、扱うデータも飛躍的に増えました。軒並みメールデータは1Gを超えて、5~6GBも当たり前です。更に写真などのイメージデータやスキャンデータなども含めると、多い人で30GB程度のデータ量があります。
純粋なデータで30GBというと、システムなども入れるとHDDの消費量は100GBくらいだと思われますが、映像やデザイン関係でもなければ、ビジネス用途ではこれでも多い方ではないでしょうか。いずれにしても普通は小一時間で終わるデータ量ではありません。
作業は二人がかりです。一人が初期設定と基本設定を担当し、もう一人が旧PCからデータのコピーを担当します。新しいPCはSSD搭載、オフィスのインストールは仮想メディアなので、初期設定と基本設定はオフィスのインストールを入れても全行程40分ほどです。フルタイムではなくとも、1日8~10台は可能です。
問題は個人データの移行です。大きいもので30GBあります。これをどのようにコピーするかです。媒体経由だと一度保存して、それをまたコピーしなければなりませんので往復の時間がかかりますから効率的ではありません。
HDDを取り外してUSBデバイスとして読み込むことも考えられますが、新しいPCは分解しないとSSDが取り外せないので、旧PC→新PCの場合でしかこの方法は使えません。近い将来に新PC→新PCの移行が必要となった時にはこの方法は使えないので、場当たり的な感じがします。(結果的にはこの予想は当たりました)。
結局どうしたかというと、ソースネクスト社の「おまかせ引越し」というソフトを使いました。いわゆる「引越しソフト」です。あまりプロらしくないのですが、これが一番簡単でした。と言っても、手順を整理し確認するために事前に5回実施しました。この辺りが仕事かそうでないかの違いです。
PC2台をLANケーブルで直結して、送り側と受け側でソフトを起動して、あとはコピーするデータを選択して実行するだけです。30GBのデータコピーでも前後の作業入れても約1時間程度です。2台並行で処理すると、トラブルがあったとしても1日5~6台はできそうです。
ネットワークは新旧PCともギガビット、旧PCはHDD、新PCはSSDです。この場合、機械的なボトルネックは何だと思いますか?
なんと、旧PCのHDDの読み込みです。なんとも恐ろしい時代になったものです。まさかHDDの読み込みがボトルネックになる時代が来るとは、3年前には想像もできませんでした(何年かごとに○○は想像できなかった、と言っているような気がする)
30台もあると、1台くらいは不調なPCがあるもので、新PC→新PCのケースもありました。この場合はSSD→ギガビットLAN→SSDなので、すごく早いです。感覚的に半分の時間で済みます。
確か3年前も二人がかりで1週間の作業でした。PCの性能もよくなったがデータ量も増えて、工数は変わらずという感じです。
今回は30台一気にWin8でのリリースです。サポートするのは自分ですから、勧めた自分も結構チャレンジャーだなと思いますが、やはり新しいテクノロジーはどんどん使っていかないと新しい発想も浮かびません。とはいえ、あまり多くの問題に遭遇しなければと心配の毎日です。
ところで、今日書いた内容でクラウドの話は一切出てできませんでした。実は、このお客様は以前に「フリーのクラウドサービスはやめた方がいい」と助言したところ、なぜかクラウドとウェブメールは危ないということになってしまって、クラウドが全然利用されていません。
今回も、メールがクラウドだったら、ストレージがクラウドで自動同期だったら、もっと移行も楽だろうと思いましたが、それぞれ企業のポリシーがあるので仕方ないところです。
キッティングの専門業者であればもっと効率的な方法もあるかもしれませんが、PC30台というと台数的に意外と中途半端で、何をやっても総工数は変わらないと思います。逆に、エンドユーザー自らが社内で移行作業する台数としては現実的な台数だと思いますので、今後のご参考になればと思います。
※本記事はメールマガジン『インスクエア ビジネスニュース』に寄稿しました。
パソコン1台の電気代はいくらなのか?
(本記事は2010年5月の記事を書きなおしたものです)
パソコン1台の消費電力はいくらなのか? 率直な疑問です。消費電力は製品カタログなどを調べれば載っていますが、自動車の燃費のように実態と違いはどの程度のものでしょうか。
最近では照明器具も白熱電球は消滅しつつありますが、白熱電球の明るさはワット数で判断していました。100Wは明るいけど電気を食う、トイレなど明るくなくてもいいところは40W、など感覚的な基準があったと思います。また、電子レンジは500Wや600W、大きなもので900Wなど。ドライヤーは1200Wなど、各製品分野ごとに相場の消費電力というものがあります。ではパソコンやIT機器はどのくらいなのでしょうか。実際に計測してみました。
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ふたたびバックアップ論
東日本大震災から1ヶ月が経過しようとしています。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。以前にも本メルマガの中でバックアッ
プの重要性について述べたことがあります。残念なことですが、今回の震災でもバックアップの重要性を認識する機会となってしまいました。
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電子印鑑で経費削減のすすめ
契約は、法的には口頭であっても成立し、なつ印は実印でなければならない、という制約はありません。しかし、現実の行動としては、当事者間
の見解に相違が生じた場合など、裁判所を含めて第三者の確認、評価を受けるために、文書の交換は不可欠とされています。
文書の作成過程はワークフローなど電子化が進んでいますが、最後の作成物である契約書などは、なつ印というステップの存在もあり、膨大な紙
の管理となっています。
文書管理の電子化は、紙をスキャナーで電子化することが出発です。
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一体型パスモから分離型パスモへ切替えはできる?
私はパスモでオートチャージを利用しています。現在パスモやスイカのオートチャージは個人向けのサービスあり、法人でパスモやスイカを利用する場合は会社支給としている場合が多いのではないかと思います。よって、まだまだオートチャージを利用している方もあまりいらっしゃらないと思いますが、大変便利ですね。当社のような小人数の組織ではぜひ利用したいサービスでもあります。
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25万円が9万円に!?
2ヶ月ほど前に、個人のお客様からパソコントラブル対応のご依頼がありました。パソコンは8年ほど利用したものです。早速診断してみると
ハードディスクの故障であることが判明しました。診断結果と、復旧には最低でも5万円前後はかかることをお伝えしたところ、数年来蓄積した
大変思い入れのあるコンテンツがあるということで、多少費用がかかっても復旧したいということでした。
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次に同じことが起きたら契約を切るぞ!
先日、当社がサポート契約をしているお客様(A社)からの依頼で、A社のお客様であるB社で「メールが受信できないことがあるが原因がわか
らないので調べて欲しい」という依頼を受けました。A社はB社にメールサービスを提供し、私はA社のインフラサポートをしているという関係
です。
現象は「受信できないメールは会社のいずれのパソコンでも受信できず、受信しようとするとメールソフトがエラーを通知して消滅してしまい、
同じメールは二度と読むことができない」ということでした。
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携帯割引プランの効果(ソフトバンク編)
話題のスマートフォン「iPhone」の取り扱いなどで契約数純増5ヶ月連続と好調のソフトバンク携帯ですが、その最大の特徴は基本料金
934円でソフトバンク携帯同士の通話が無料ということでしょう(1時~21時)。学生はもちろんのこと、ビジネスパーソンにとっても大変有
益なプランといえます。この料金プランのために仕事用などに携帯電話を追加購入するというケースも珍しくありません。また、メールやイン
ターネット利用の通信料(パケット料)が定額ということも見逃せません。パケット料定額を最初に導入したのはソフトバンクでした。
では、実際にどの程度割引が有効かを、実際の請求書を見ながら確認してみます。
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モバイル通信の動向
現代のインターネットの利用に欠かせないがブロードバンド通信です。ブロードバンドとは高速度通信のことですが、ここでは専門的に言うと概
ね1Mbps以上の通信が可能な通信形態と定義します。1Mbpsというと、ユーチューブなどの動画がなんとか閲覧できる程度と理解してよいかと思い
ます。
会社や自宅などのインターネット利用はブロードバンドがあたり前となりましたが、モバイル通信ではブロードバンドが実現してまだ数年であ
り、今現在も発展途上にあります。
インターネットが一般レベルで普及してからの個人利用者における通信形態は大雑把に以下のように整理できます。
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クラウドとは何か
「クラウド」というIT用語があります。詳しい意味はわからなくても、流行りのIT用語であることはご存じの方も多いと思います。4、5年前
に「ウェブ2.0」というIT用語が流行りましたが、その後に続く流行りのIT用語です。前回、iPADを使いこなすための重要な要素は「クラウド
サービス」であると述べました。そこで、以下に「クラウド」について簡単に解説します。
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iPadの可能性
アイフォーン、iPADは米アップル社の情報端末です。アイフォーン、iPADと聞くと「またその話題か」と思われる方も多いと思います。
私事で恐縮ですが、かく言う私自身も、仕事柄、アイフォーンが登場する以前からいくつものPDA(携帯情報端末)やスマートフォーン(多機
能携帯電話)の利用者であったことから、アイフォーンにはそれほど興味がわきませんでした。しかし、iPadの登場に至っては、実際に購入
し使ってみた感想として、従来の情報機器と異なる感覚を持ったことは確かです。
そこで、今回は改めてアイフォーン、iPadについて意見を述べたいと思います。
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最適なバックアップは何か?
企業の部門レベルや個人レベルなど影響の範囲はともかく、PCの故障などによるデータ消失に遭遇し、「バックアップを取っておけばよかった」
と思ったことが誰でも一度はあると思います。そして、その時はそう思うのですが、「喉元過ぎれば」で、なんとなくそのままで何年か経って同
じことに遭遇するということも珍しくありません。昨今はデジタル機器が周囲にあふれ、写真や動画など、一人当たりの扱うデータ量は膨大に
なっています。益々データのバックアップの重要性が増しています。コンピュータを扱う以上バックアップは切っても切れない永遠の課題だと思
われます。ではどういうバックアップが最適でしょうか?お奨めはクラウド方式のオンライン・ストレージサービスを利用することです。
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